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ドル111円前半、円売り一巡で足踏み

ロイター / 2020年2月20日 15時38分

 2月20日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111円前半。写真は2017年6月撮影(2020年 ロイター/THOMAS WHITE)

[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111円前半。前日ドルが急伸し9カ月半ぶり高値を付けた流れを引き継いで、ドルは堅調さを保ったが、朝方と正午過ぎに利益確定売りに押される場面もあった。実需の売りや株価の上げ幅縮小もドルの一段高を阻んだ。

ドルは東京序盤の取引で短期筋による利益確定売りに押され111.11円まで下落した。その後は、正午過ぎに111.49円まで上昇したが、上値では再び利益確定売りが先行し反落した。

正午過ぎのドル買いのきっかけは、新型コロナウイルスへの集団感染が確認されたクルーズ船の乗客でウイルスに感染していた80歳代の2人が死亡したとのNHKの報道だという。 しかし実際には「昨日の海外高値付近までもう一度ドルを持ち上げてから(ドルの)利益確定売りを目論んでいた短期筋が、報道にかこつけて一旦円を売ったもようだ」(外為アナリスト)という。

ドルは、前日の海外時間に110.30円付近にあった強力な上値抵抗線を抜けてからストップを巻き込んで111.60円付近まで上昇し、昨年5月3日以来9カ月半ぶり高値を付けた。ドル買いの中心は米ヘッジファンドなどの短期筋だという。

「ファンド勢は円ショートを巻き戻して、円ロングに行くかどうか迷っていたが、昨日は一斉に円ショートの積み増しに動いた」(外国金融機関)という。

しかし、そうしたドル買い/円売りも東京終盤までに一巡し、現在は、海外勢の出方待ちとなっている。

底流に流れるドルの強さについて、三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は、「米国の『株高至上主義』や米国経済の比較優位が、結果的に海外から米国に向けてマネーを還流させ、米国株や米国債券などドル絡みのプロダクツは「独り勝ち」の様相を呈している」と指摘したうえで、中期的にドルは110―115円の枠内に収まるとの見方を示した。

ユーロは120.40円から120.10円まで売られ、力ない値動きとなった。

前日は円が全面安となったため、クロス円も同調して上がったが、年初から円高方向の軌跡を描いてきたユーロ/円等では「短期筋や投資家の円ロングが切れていない(円の売戻しが進んでいない)」(FX会社)という。

なぜなら「ユーロが決定的に弱いので、クロス円でユーロを買い戻すには相当勇気がいる」(同)からだという。

ユーロは前日1.0782ドルと3年ぶりの安値圏まで落ち込んだ。

クロス円で円ロングが解消されれば、ドル/円も112円台に向けて参加者の目線が上がるとされるが、「ユーロ/円を買い戻すより、ユーロを対ドルで売って、ドルを対円で買うほうが話が早い」(同)という。

ドル/円   ユーロ/ドル   ユーロ/円

午後3時現在 111.38/40 1.0794/98 120.26/30

午前9時現在 111.18/20 1.0807/11 120.19/23

NY午後5時 111.35/38 1.0804/08 120.32/36

(為替マーケットチーム)

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