米FRBの対応、奏功し始めている=SF地区連銀総裁
ロイター / 2020年3月20日 10時30分
3月19日、米サンフランシスコ地区連銀のデーリー総裁は、FRBが今週相次いで打ち出した借り入れコスト押し下げや一部の市場支援に向けた措置について、家計や企業が新型コロナウイルスによる経済的な打撃を乗り切る一助になる可能性があるとの見方を示した。写真はFRB本部。ワシントンで2015年9月撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)
[19日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデーリー総裁は19日、連邦準備理事会(FRB)が今週相次いで打ち出した借り入れコスト押し下げや一部の市場支援に向けた措置について、家計や企業が新型コロナウイルスによる経済的な打撃を乗り切る一助になる可能性があるとの見方を示した。
総裁はロイターとの電話インタビューで、最も深刻な経済の落ち込みを部分的に現時点で相殺できれば、公衆衛生上の非常事態の終息後、好転に向けて比較的良い状況に身を置くことができる、との見方を示した。
また「状況は急速に変化しており、われわれは市場に流動性を供給し続けるとともに、クレジット市場の機能を確実に維持し、政策緩和を保つため懸命に取り組んでいる」と述べた。
経済の「急停止」を回避するためには、低コストで潤沢なクレジットが必要であり、そのためには市場が機能する必要があると指摘。
「連銀貸出の利用が増えていることは心強い。市場のボラティリティーが一部和らいだことは心強い」と語った。
そのうえで「われわれのツールは、われわれが関心を持つ市場で奏功し始めている。これは非常に重要だ。引き続き状況を注視し、追加措置が必要か見極める」と述べた。
デーリー総裁はさらに、米議会による財政出動とFRBが今週発表した大胆な措置は「目先の混乱を一部相殺するためにまさに必要な措置だが、まだやるべきことはある」と言明。
FRBが今後どのような追加措置をとる必要が出てくるかについては、引き続き「データ次第」とした。
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