中国が感染検査の強化を指示 新規の確認数は減少

　４月２０日、中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は、すべての地方自治体に対し、新型コロナウイルスの検査能力を強化し、国内外から入境する感染者を見逃さない体制を整えるよう指示した。写真は中国の黒竜江省で、抗体検査を行う作業員。１６日撮影（２０２０年　ロイター/Huizhong Wu）

［北京／上海　２０日　ロイター］ - 中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は、すべての地方自治体に対し、新型コロナウイルスの検査能力を強化し、国内外から入境する感染者を見逃さない体制を整えるよう指示した。

また感染に関する情報を速やかに報告するよう求めた。１８日の発言が２０日に公表された。

同主任は黒竜江省と広東省を名指しし、予防・管理上の「弱点」を把握するよう要求。過去１４日間の新規の国内感染８２件のうち４２件は黒竜江省、３０件は広東省だったと指摘した。

中国では最近、海外からの帰国者を通じて感染が広がる例が目立っている。特に黒竜江省はロシアからの帰国者が増えている。

また新型コロナの発生地である湖北省から移動した人や無症状の感染者から感染するケースも出ている。

広西チワン族自治区は２０日、対策を強化し、外国からの入国者全員に合計２８日間の隔離を命じた。２回の核酸試験と１回の抗体検査も義務づける。

中国国家衛生健康委員会によると、１９日に新たに確認された中国本土の新型コロナウイルス感染者は１２人で、３月１３日以降で最低だった。新たな死者は報告されなかった。

１９日時点で中国本土の新型コロナ感染者は累計８万２７４７人、死者は４６３２人。

１９日の新規感染者のうち、国外からの渡航者は８人で、前日の９人から減少した。

国内感染は４人で、３人は黒竜江省、１人は内モンゴル自治区の患者だった。

新規の無症状感染者は４９人で、前日の４４人から増加した。

中国政府は、発熱などの臨床症状のない新型コロナ患者を感染者数に含めていない。