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ブラジル、抗マラリア薬のコロナ治療利用を拡大 専門家は警告

ロイター / 2020年5月21日 3時38分

ブラジル保健省は20日、抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを新型コロナウイルス感染症患者に投与する際のガイドラインを更新し、より広範な利用を承認した。ポルトアレグレで4月撮影(2020年 ロイター/DIEGO VARA)

[ブラジリア 20日 ロイター] - ブラジル保健省は20日、抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを新型コロナウイルス感染症患者に投与する際のガイドラインを更新し、より広範な利用を承認した。新型ウイルス感染に対する同薬の利用はボルソナロ大統領が推奨しているが、公衆衛生の専門家はリスクがあると警告している。

ブラジルはヒドロキシクロロキンの利用について、これまでのガイドラインでは新型ウイルス感染症(COVID-19)の重篤な症例に利用する効果が未確認の治療法としていたが、新ガイドラインでは抗生物質のアジスロマイシンとの併用で初期の症状を呈している患者に投与できるようになった。ただ投与に当たり、患者の家族が副作用の可能性を認識しているとの同意書に署名する必要がある。

ヒドロキシクロロキンは1950年代に抗マラリア薬として開発。同薬をCOVID-19に利用することについては、米州保健機構(PAHO)の伝染病担当責任者、マルコス・エスピナル氏を含む医療専門家が健康リスクを警告している。だた、トランプ米大統領は18日、新型ウイルス感染予防に服用していると表明した。

ブラジルの新型ウイルス感染による死者は19日に1179人増加し、1日当たりの死者としては過去最多となった。累計の死者数は少なくとも1万7971人に上る。

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