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海外勢が2兆円超買い越し、生損保はペースダウン=9月国債売買高

ロイター / 2020年10月20日 10時41分

 日本証券業協会が20日に発表した9月公社債店頭売買高(国債)によると、海外勢が2兆円を超える買い越しとなった。写真は1万円紙幣、2010年8月撮影(2020年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 20日 ロイター] - 日本証券業協会が20日に発表した9月公社債店頭売買高(国債)によると、海外勢が2兆円を超える買い越しとなった。生損保は超長期債の買い越しを継続したが、規模はややペースダウン。超長期債は地域金融機関や農林系金融機関も売り越しとなった。

外国人投資家は、合計で2兆1679億円の買い越し。超長期債を4544億円、長期債を1兆0263億円、中期債を6872億円と幅広く買い越した。8月の合計9232億円の売り越しから転じたが、7月は1兆2263億円の買い越しなっており、売買の方向感が月替わりで変化している。

生損保は超長期債を4193億円の買い越し。引き続き高水準だが、4─8月の平均6000億円からはややペースダウンとなり、前年度平均の4097億円並みのレベルとなった。

都銀は、トータルで1120億円の買い越しと、8月の1兆7311億円から大幅減少。超長期債を3816億円、中期債を4646億円買い越したが、長期債を7342億円売り越した。8月は長期債を7378億円買い越していた。

地域金融機関は売り越しに転じた。地銀は長期債中心に4512億円の売り越し、第二地銀も長期債中心に1407億円の売り越し、信用金庫は超長期債と長期債中心に1550億円の売り越しとなった。超長期債は3業態合計で748億円と1月以来の売り越しとなった。

農林系金融機関は合計4444億円の売り越し。超長期債を3267億円と大きく売り越した。超長期債の売り越しは1月以来。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア債券ストラテジスト、稲留克俊氏は「市場環境が大きく変わらない中で、売買それぞれの主体が大きく変化した。8月までに積み上げてきたポジションの調整なのかどうか、10月以降を見極めたい」と話している。

9月の円債相場で金利は低下傾向だった。日本では菅義偉政権が発足、日米欧の中銀会合もあり、内外でイベントが多かったが、マーケットはほぼ「無風」で通過。大量償還資金などを背景に国債入札をこなした。終盤は米大統領選が近づく中、様子見ムードが強まり、もみあい商状となった。

◎国債投資家別売買高(国庫短期証券を除く)は以下の通り。

利付国債買越額 超長期債買越額 長期債買越額 中期債買越額

都市銀行 1120 3816 ▲ 7342 4646

地方銀行 ▲ 4512 236 ▲ 4198 ▲ 550

信託銀行 7281 3043 1001 3237

農林系金融機関 ▲ 4444 ▲ 3267 ▲ 1177 0

第二地銀協加盟行 ▲ 1407 ▲ 146 ▲ 1111 ▲ 150

信用金庫 ▲ 1550 ▲ 838 ▲ 652 ▲ 60

その他金融機関 ▲ 592 ▲ 132 ▲ 486 26

生保・損保 4396 4193 ▲ 708 911

投資信託 ▲ 32 328 ▲ 201 ▲ 159

官公庁共済組合 ▲ 51 ▲ 51 0 0

事業法人 63 ▲ 27 90 0

その他法人 193 155 38 0

外国人 21679 4544 10263 6872

個人 ▲ 7 0 ▲ 6 ▲ 1

その他 ▲ 44416 ▲ 20472 ▲ 8651 ▲ 15293

債券ディーラー ▲ 508 124 ▲ 156 ▲ 476

合 計 ▲ 22787 ▲ 8494 ▲ 13296 ▲ 997

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