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NY市場サマリー(20日)ドル小幅安、株価大幅高

ロイター / 2021年8月21日 6時38分

[20日 ロイター] -

<為替> ドルが小幅安。リスク選好度が高まる中、一時付けていた9カ月半ぶり高値から下げに転じた。しかし、新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」の感染拡大を巡る懸念が広がる中、ドルの短期的な見通しは引き続き良好とみられる。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.1%安の93.491。一時、昨年11月上旬以来の高値となる93.734を付ける場面もあった。週足では1%上昇と、2カ月ぶりの大幅な伸びを記録した。

キャピタル・エコノミクスのシニア市場エコノミスト、ジョナス・ゴルターマン氏はリサーチノートで「短期的にはドル高が幾分進む見通し」とし、「他の主要国と比較し米成長が堅調であることや、段階的な金融引き締めがドルへの上昇圧力となるだろう」と述べた。

豪ドルは0.2%安の0.7137米ドル。一時、9カ月半ぶりの安値となる0.7107米ドルに沈んだ。週足では3.3%下落し、昨年9月以来の大幅な下げを記録した。オーストラリア最大の人口を抱えるニューサウスウェールズ(NSW)州当局は20日、州都シドニーのロックダウン(都市封鎖)を9月末まで延長した。

ニュージーランドドルも一時9カ月ぶりの安値となる0.6807米ドルを付けたが、その後は0.2%高の0.6838米ドル。ニュージーランドのアーダーン首相は20日、新型コロナ感染拡大を防止するため全土を対象に実施しているロックダウンを延長した。

カナダドルは一時、対ドルで8カ月ぶり安値を更新した後、0.1%安の1.2840カナダドル。世界景気を巡る懸念を受けた原油相場の下げに追随した。

ユーロ/ドルは0.2%高の1.1697ドル。

ドル/円は横ばいの109.80円。

ポンド/ドルは1カ月ぶり安値を付けた後、0.1%安の1.3622ドル。

オフショア中国人民元は一時3週間ぶりの安値となる1ドル=6.51元を付けた後、横ばいの6.499元で推移した。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが小幅上昇した。しかし、新型コロナウイルスのデルタ変異株拡大が景気回復を遅らせるという懸念や株式市場でのボラティリティの高まりが債券への逃避買いを誘い、利回りは週足で低下した。

終盤の取引で10年債利回りは2ベーシスポイント(bp)上昇の1.260%。しかし、前週の1.283%からは低下した。10年債利回りは今月に入ってから1.127%と、2月以来の低水準を付けている。

夏枯れ相場となる中、相場は不安定な展開となった。FHNフィナンシャルの金利ストラジテスト、ジム・ボージェル氏は「今日見られた長期ゾーンの売りは小規模だった」と指摘した。

物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は5年物で2.45%と、先週末の2.57%から低下した。

米ダラス地区連銀のカプラン総裁は20日、感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」が経済に与える影響を注視しており、経済成長が大幅に鈍化するようであれば、金融政策に関する自身の見解を「多少」調整することもあり得るという考えを示した。

米連邦準備理事会(FRB)は年内に量的緩和の縮小(テーパリング)に着手すると予想されている。シーポート・グローバル・ホールディングスのマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏は「テーパリングは実施されることになるが、大幅な縮小になるとは想定していない」と述べた。

市場では、来週ワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムでパウエルFRB議長が行う講演が注目されている。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 大幅高となった。米連邦準備理事会(FRB)によるテーパリング(量的緩和の縮小)の早期着手を巡る懸念が後退した。

週半ばにはダウ工業株30種とS&P総合500種が終値ベースの最高値を更新したが、その後大幅な売りに押され、週間では下落した。

キーター・グループのマネジングパートナー、マシュー・キーター氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が発表されると『噂で買って事実で売る』ような動きが見られた」と指摘。来週開催されるワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムについて「過去何度も注目を集めたが今年はそれ以上だ」とし、「FRBはこの機会を活用して、今後の方針を伝えるかもしれない」とした。

S&P主要11セクターは全て上昇。情報技術と公益事業の上げが目立った。

第2・四半期決算はほぼ終了し、S&P500構成銘柄のうち476社が発表済み。リフィニティブのデータによると、その87.4%が市場予想を上回った。

米農業機械メーカーのディアは四半期利益が予想を上回り、通期見通しを引き上げたが、株価は2.1%安となった。

一方、米製薬大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブは1%高。米食品医薬品局(FDA)が同社のがん治療薬「オプジーボ」を承認した。

中国当局の締め付けに直面している中国ハイテク関連企業の米上場株はまちまち。アリババ・ホールディングが1.6%安となる一方、テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループ(騰訊音楽娯楽集団)、滴滴(ディディ)グローバル、愛奇芸(アイチーイー)は1.6─3.7%上昇した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.37対1の比率で上回った。ナスダックでは2.21対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約87億2000万株。直近20営業日の平均は92億1000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 新型コロナウイルス感染拡大への警戒感が広がる中、4日ぶりに反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比0.90ドル(0.05%)高の1オンス=1784.00ドル。週間では5.80ドル(0.33%)上昇した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が重しとなり、7営業日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.37ドル(2. 15%)安の1バレル=62.32ドル。週間では6.12ドル(8.94%)安と、大幅な下落となった。10月物は1.36ドル安の62.14ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

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