ブラジル中銀、予想通り0.5％利下げ 同規模の追加利下げ示唆

[ブラジリア ２０日 ロイター] - ブラジル中央銀行は２０日の金融政策委員会で、政策金利を５０ベーシスポイント（ｂｐ）引き下げ、１２．７５％とした。同規模の追加利下げも示唆した。

決定は全会一致。ロイターのエコノミスト調査でも４８人全員が５０ｂｐ幅の引き下げを予想していた。

中銀は８月に５０ｂｐの利下げで金融緩和サイクルを開始。その際に同幅の追加利下げを示唆していた。

ここ数週間には政府高官らが中銀の利下げペースが年内に加速する可能性を示唆していたが、中銀は声明で「委員会メンバーは全会一致で、今後数会合での同規模の追加利下げを予想する」とした。

現在の利下げサイクルがどの程度続くかはインフレ率、市場の期待、中銀のインフレ予測、需給ギャップなどのリスク要因に左右されると改めて指摘した。

さらに、２０２４年までに財政赤字を解消し、今後数年間で黒字化させるという政府計画に触れ、「インフレ期待の固定、ひいては金融政策の実施には設定済みの財政目標の実行が重要であることを踏まえ、政策委員会はその目標を確実に追及する重要性を強調する」と言及した。

アジムット・ブラジル・ウェルス・マネジメントのチーフエコノミスト、ジノ・オリバレス氏は、先行きは不透明で慎重な政策が必要だとし、中銀が１１月と１２月のより大幅な利下げを「完全に排除した」との見方を示した。

８月のインフレ率は予想を下回ったが、中銀はこの日、今年のインフレ見通しを０．１％ポイント引き上げて５．０％とした。２４年と２５年もそれぞれ３．５％、３．１％に０．１％ポイント引き上げた。