中国経済5％成長目標、達成に政策支援の強化必要＝前人民銀総裁

　9月２０日、中国人民銀行（中央銀行）前総裁の易綱氏は、５％前後の年間経済成長率目標を達成するには改革を推進しながら政策支援を強化すべきと述べた。北京で２０１８年１１月撮影（２０２３年　ロイター/Jason Lee）

[北京 ２０日 ロイター] - 中国人民銀行（中央銀行）前総裁の易綱氏は、５％前後の年間経済成長率目標を達成するには改革を推進しながら政策支援を強化すべきと述べた。国営メディアが２０日に伝えた。

現在は国政助言機関・人民政治協商会議の経済委員会副主任を務める易氏は「マクロ経済政策の調整を適切に拡大し、内需拡大を効果的に支援し、経済の好循環を促進すべきだ」と述べた。

また、低迷する民営企業の信頼感を引き上げ、地方当局の成長支援力を妨げている地方債務リスクに取り組むべきとも訴えた。

「長期的には、都市化の減速や人口の高齢化といった要因に影響され、全般的な住宅購入需要は新たな水準まで落ち込む可能性がある」と指摘。人民銀は構造的な政策手段を用いて住宅需要を支えるべきとした。

また、戸籍に相当する「戸口」制度の改革や、都市部に流入した出稼ぎ労働者に対する社会福祉の改善も必要であり、それが消費を後押しするだろうと述べた。