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中国、一部黒鉛製品に輸出許可義務付けへ EV電池材料

ロイター / 2023年10月20日 15時18分

 10月20日、中国商務省は、一部のグラファイト(黒鉛)製品について12月1日から輸出許可を義務付けると発表した。写真は山東省の港で2021年4月撮影(2023年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

Siyi Liu Dominique Patton

[北京 20日 ロイター] - 中国商務省は20日、一部のグラファイト(黒鉛)製品について12月1日から輸出許可を義務付けると発表した。国家の安全保障と利益を守るためという。

黒鉛は電気自動車(EV)向け電池に使用され、中国は世界最大の生産国。米地質調査所によると、世界の供給量の67%を占める。

同省は、世界のサプライチェーン(供給網)と産業チェーンの安全性と安定性を確保するためでもあると説明。また、特定の国を標的にしているわけではないとも付け加えた。

中国の税関データによると、同国からの主要な買い手には日本、米国、インド、韓国が含まれている。

新たな規制の下で、高純度、高硬度、高強度の人造黒鉛材料、天然薄片黒鉛とその製品を含む2種類の黒鉛の輸出業者に許可申請を義務付ける。

「機密性の高い」3種類の黒鉛製品は既に一時的な管理下にあり、新たなリストに含まれるという。

コンサルティング会社、我的鋼鉄(マイスチール)のアナリストは今回の措置について、航空宇宙分野などの軍事用途やバッテリー製造のために国内供給を確保するものだと指摘。「多くの新エネルギー企業がますます海外に工場を建設しているため、EV材料の流出に対する制限だ」と語った。

発表後、中国の新エネルギー自動車・バッテリーメーカーの株価は上昇した。

中国は半導体の材料となるガリウムとゲルマニウム関連製品にも8月から同様の輸出規制を導入している。

今回の規制は中国企業の事業慣行を巡り外国政府が圧力を強める中で発表された。欧州連合(EU)は中国製EVへの政府補助金を巡り調査しており、米政府は対中半導体輸出規制を今週拡大した。

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