EU、移民・難民審査の厳格化視野 相次ぐ襲撃事件受け
ロイター / 2023年10月20日 13時12分
10月19日、欧州連合(EU)は、ルクセンブルクで内相・法相理事会を開いた。相次ぐ襲撃事件を受け、加盟国は移民や難民申請者の審査を強化し、治安にリスクをもたらすと判断した場合は迅速に出身国に送還する必要性を強調した。写真は銃撃事件のあった現場。ブリュッセルで18日撮影(2023年 ロイター/Yves Herman)
Gabriela Baczynska Marine Strauss Julia Payne
[ブリュッセル 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)は19日、ルクセンブルクで内相・法相理事会を開いた。相次ぐ襲撃事件を受け、加盟国は移民や難民申請者の審査を強化し、治安にリスクをもたらすと判断した場合は迅速に出身国に送還する必要性を強調した。
ベルギーで最近発生した銃撃事件やフランスの教師刺殺事件を受けて治安悪化に懸念が強まっており、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が社会不安をさらにあおっている。
EUのヨハンソン欧州委員(内務)は「EUがテロリストの脅威にさらされないよう図ることが絶対的に必要」と強調。「EUに治安上のリスクをもたらす人たちは現状よりかなり迅速に出身国に戻す必要がある」と述べた。
また、暴力的な反ユダヤ主義やイスラム恐怖症をなくす必要性も訴えた。
ベルギーの首都ブリュッセル中心部で16日にスウェーデン人2人が射殺された事件では、容疑者の45歳のチュニジア人の男が難民申請を却下された後も滞在を続けていたことが分かった。
ヨハンソン氏はこの事件について、EUの移民・難民制度に警鐘を鳴らすものだと強調した。
フランスではイスラム主義者とみられる男に教師が刺殺される事件があり、当局は男が危険人物である可能性が認識されていたが、現行の法律では国外追放できなかったと述べている。
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