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世界の気温、現公約だけでは産業革命前より約3度上昇=国連報告書

ロイター / 2023年11月21日 2時9分

国連は、温室効果ガス排出削減に向けた各国の現在の公約の実施だけでは今世紀中に世界の気温が産業革命前より摂氏3度近く上昇するとの試算を明らかにした。写真は国連のグテレス事務総長。11月6日、ニューヨークで撮影(2023年 ロイター/Caitlin Ochs)

[ロンドン 20日 ロイター] - 国連は20日公表した報告書で、温室効果ガス排出削減に向けた各国の現在の公約の実施だけでは今世紀中に世界の気温が産業革命前より摂氏3度近く上昇するとの試算を明らかにした。

年次報告書「排出量ギャップ」は気候変動対策に必要な削減量と各国の公約を評価。各国政府が気候変動対策を現在の公約よりも強化しない場合、世界の気温が産業革命前の水準より2.5─2.9度の気温上昇に直面すると指摘した。

科学者らは気温が3度上昇した場合、世界は後戻りできない複数の破滅的な悪影響を招く恐れがあると予測する。

国連のグテレス事務総長は「現在の傾向は私たちの地球が行き詰まる3度上昇に向かって突き進ませている」とし、「(温室効果ガス)排出量の差はむしろ排出量の峡谷のようだ」と述べた。

産業革命前と比べた気温上昇を1.5度に抑えるとのパリ協定の目標を維持することを目指し、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が近くドバイで開催される。

今回の報告書は上昇幅を1.5度に抑えるためには温室効果ガス排出量を2030年までに42%削減する必要があると指摘。

この目標が達成可能との期待感をほとんど抱かせない内容となった。最も楽観的なシナリオでも気温上昇を1.5度に抑えられる可能性は14%にとどまった。

世界の温室効果ガス排出量は21年から22年にかけて1.2%増え、二酸化炭素(CO2)換算の排出量は過去最高の57.4ギガトンに達した。

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