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南ア新政権、市場は成長に向けた改革を「慎重に楽観」

ロイター / 2024年6月20日 10時18分

南アフリカの新政権について、投資家は安定した経済政策によって成長を復活させることができると楽観視する一方、連立を組む2大政党が思想の違いを越えて歩み寄れるかどうかについては慎重な見方だ。写真はラマポーザ大統領。6月19日、プレトリアで撮影(2024年 代表撮影)

Kopano Gumbi

[ヨハネスブルグ 19日 ロイター] - 南アフリカの新政権について、投資家は安定した経済政策によって成長を復活させることができると楽観視する一方、連立を組む2大政党が思想の違いを越えて歩み寄れるかどうかについては慎重な見方だ。

1994年以来、政権を担ってきた与党アフリカ民族会議(ANC)は、先月の国政選挙で過半数議席を失い、白人主導で親企業的な民主同盟(DA)の他、小政党と手を結んだ。

思想的に対立するANCとDAの連立は、同国における大きな政治的転換を意味する。ラマポーザ大統領の下で経済成長を実現し、高い失業率と格差に取り組むために必要な改革への道を開くものだ。

投資家や格付け会社は、2大政党がリベラル色を強めた経済政策で合意するとみているが、思想の違いを克服するのには苦労するかもしれない。

例えばANCは福祉支出を増やしたが、DAは選挙前、福祉支出の一部削減と、黒人の地位向上を目指すANCの政策の一部廃止を求めていた。

左派政党「経済的解放の闘士(EFF)」とズマ前大統領率いる政党「民族の槍(MK)」は連立政権に参加せず、野党連合に入ることを選択した。

HSBCのエコノミスト、デービッド・フォークナー氏はノートで、ポピュリスト(大衆迎合主義)政党が連立政権に入らず、ANCの連立パートナーは中道寄りでリベラルな経済政策を支持していると指摘。このため新政権は「より成長に適した構造改革と、慎重なマクロ経済政策という選択に道を開きそうだ」との見通しを示した。

一方で同氏は、連立政権が「イデオロギー的な分裂に直面し、ANC内の亀裂を悪化させる可能性もある」としている。

S&Pグローバル・レーティングスは18日、今回の選挙について「それなりに建設的な結果が出たが、アファーマティブ・アクション(積極的格差是正措置)や外交政策などの問題で、ANCとDAの間にイデオロギー上の大きな相違があり、政権が不安定化する可能性がある」と指摘した。

金融市場は連立政権を歓迎しており、南アの銀行株指数は、ANCが連立政府樹立を目指すと発表した7日以来19%上昇した。通貨ランドと国債も買われた。

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