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中国人民銀、予想外に最優遇貸出金利据え置き 市場は利下げ近いとの見方

ロイター / 2024年9月20日 12時22分

中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を予想外に据え置いた。米連邦準備理事会(FRB)が今週、大幅利下げを決定したにもかかわらず、利下げを見送った。写真は2018年9月、北京で撮影(2024年 ロイター/Jason Lee)

[上海 20日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を予想外に据え置いた。米連邦準備理事会(FRB)が今週、大幅利下げを決定したにもかかわらず、利下げを見送った。

1年物LPRは3.35%、5年物LPRは3.85%でそれぞれ維持した。

ロイターが今週実施した市場関係者39人への調査では、回答者の69%に当たる27人が両LPRの引き下げを予想していた。

今回は据え置きとなったが、FRBによる0.50%ポイント利下げにより人民銀が大幅な元安を招くことなく追加緩和を行う余地が生じており、市場ではさらなる景気刺激策が打ち出されるとの見方が大勢となっている。

ANZの中国担当シニアストラテジスト、ケイ兆鵬氏は、政府内で検討されている「規模が大きめの政策パッケージに利下げが盛り込まれる公算が大きい」と指摘。

経済指標や市場の期待が利下げを後押ししており、住宅ローン金利を低下させるには5年物LPRを引き下げる必要があると説明。第4・四半期に1回の大幅な引き下げを行う可能性があるとした。

銀行融資や製造業の活動など8月の一連の経済指標は予想から下振れし、景気を下支えする緊急性が高まった。

中国の新規・既存融資は主に1年物LPRに基づいており、5年物LPRは住宅ローン金利に影響する。

人民銀は7月に主要な短期・長期金利を引き下げ、市場の意表を突いた。経済成長を後押しする当局の姿勢が鮮明になった。

コメルツバンクのアナリストは調査ノートで、人民銀が近く利下げし、市中銀行が最優遇貸出金利を引き下げる可能性が高いと予想した。

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