エヌビディア、売上高見通し予想超えも減速に懸念 株価1%安
ロイター / 2024年11月21日 8時35分
Max A. Cherney Arsheeya Bajwa
[20日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアが20日発表した第4・四半期(11─1月)の売上高見通しは市場予想をやや上回った。ただ、一部投資家のより大きな期待には応えられず、株価は引け後の時間外取引で約1%下落した。
11─1月期の売上高見通しは375億ドル(プラスマイナス2%)。LSEGのまとめたアナリスト予想は370億9000万ドルだった。エヌビディアの見通しは11─1月の増収率が約69.5%となり、8─10月期の94%から減速することを示している。
依然として高い伸び率だが、売上高が少なくとも倍増していた過去数四半期と比べると明らかな減速となる。
コレット・クレス最高財務責任者(CFO)は最新の人工知能(AI)半導体「ブラックウェル」の11─1月期売上高について、数十億ドルとしていた当初見通しを上回るとの見方を示した。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は「今四半期に従来予想を上回る数のブラックウェルを出荷する」と述べた。
クレス氏によると、ブラックウェルの売上総利益率は当初70%台前半になるが、生産拡大に伴い70%台半ばに上昇する見通し。
フアン氏は「AI時代が本格化し、エヌビディアのコンピューティングへの世界的なシフトを後押ししている」とし、「(既存製品)『ホッパー』に対する需要と、フル生産しているブラックウェルへの期待は非常に強い」と強調した。
決算発表を前に投資家の期待は高まり、エヌビディアの株価は過去2カ月で20%超上昇していた。年初来では4倍近くに上昇し、過去2年間で9倍以上になっている。
同社の半導体に対する需要は急増しているが、サプライチェーン(供給網)の制約により、以前ほど大幅な売上高の予想上振れは難しくなっている。
ボトルネックの一つは生産を委託している台湾積体電路製造(TSMC)の高度な製造技術の能力が限られていることだ。
エヌビディアはブラックウェルの設計上の不具合について、TSMCが使用する設計図を変更することで修正したと明らかにした。
テックアナリシス・リサーチのアナリスト、ボブ・オドネル氏は「潜在的な供給網の問題に関するうわさは明らかに懸念材料だ」と述べた。
8─10月期の売上高は350.82億ドルで、市場予想の331.62億ドルを上回った。調整後の1株当たり利益は0.81ドルで、予想の0.75ドルを上回った。
収益の大半を占めるデータセンター部門の売上高は112%増の307億7000万ドル。前四半期は154%増を記録していた。
調整後の売上総利益率は75%に低下した。
この記事に関連するニュース
-
主役交代で加速する「AI株相場2.0」、エヌビディアの“次”に来る企業は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月25日 12時10分
-
ブロードコム株21%高、時価総額1兆ドルに AI半導体需要に期待
ロイター / 2024年12月14日 0時38分
-
ブロードコム、11─1月売上高見通しが予想上回る AI半導体需要好調
ロイター / 2024年12月13日 8時50分
-
米セールスフォース、8─10月売上高が予想超え クラウド需要堅調
ロイター / 2024年12月4日 11時32分
-
エヌビディア、絶好調に見えてくすぶる「不安要素」 消えたサプライズ、マーケットの注目は「新製品」
東洋経済オンライン / 2024年12月2日 7時40分
ランキング
-
112月末まで!今年の「ふるさと納税」注意したい点 定額減税の影響は? 申し込む前に要チェック
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 13時0分
-
2なぜスターバックスの「急激な拡大」は失敗に終わったのか…成長を一直線に目指した企業の末路
プレジデントオンライン / 2024年12月26日 15時15分
-
3昭和的「日本企業」は人事改革で解体される? 若手社員への配慮と、シニアの活性化が注目される背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月26日 5時55分
-
4焦点:日産との統合、ホンダから漏れる本音 幾重のハードル
ロイター / 2024年12月26日 14時46分
-
5日本郵便とヤマト「120億円訴訟」に至った言い分 物流サービスの「大同団結」が危うい事態に
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 7時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください