焦点:米政治混乱でボラティリティ急上昇、リスク許容度低下も

ロイター / 2017年5月20日 9時9分

 5月18日、米国の政治的な混乱で世界の金融市場に動揺が広がり、ボラティリティが急上昇ている。これに伴って投資家はリスク許容度を見直さざるを得なくなってきた。写真はニューヨーク証券取引所で18日撮影(2017年 ロイター/Brendan McDermid)

[ロンドン 18日 ロイター] - 米国の政治的な混乱で世界の金融市場に動揺が広がり、ボラティリティが急上昇している。これに伴って投資家はリスク許容度を見直さざるを得なくなってきた。

トランプ大統領が連邦捜査局(FBI)のコミー前長官に、フリン前大統領補佐官とロシアの関係についての捜査を中止するよう求めたと報じられたことをきっかけに、17日の米国株は昨年9月以来の大幅な下げを記録。他の主要国も株安に見舞われた。

株価は数カ月にわたって高値更新を続け、ボラティリティは幅広い資産クラスで歴史的低水準で推移していただけに、流れが逆転する可能性はずっと意識されてきた。今それが現実化したわけだが、問題はこれが一時的な現象で終わるか、あるいは長期化して投資家がリスク量を減らし、より守備的なポジションを構築する必要があるかどうかだ。

そして次のシナリオのうちの1つもしくはいくつかの組み合わせが起きれば、ボラティリティの反転上昇が定着する公算は大きい。具体的に挙げると(1)トランプ氏に対する弾劾手続きの進行(2)トランプ氏が掲げる成長てこ入れ策の立法化の後ずれ(3)米経済の縮小局面入り──となる。

これらは相互に影響し合うし、どの程度の形で実現するかも分からない。それでも株高・ドル高・債券利回り上昇という特徴を持つ「トランプ・トレード」は消滅したように見える。

ドルと米2─10年国債利回り、および10年物価連動債利回りはいずれも昨年11月の大統領選前の水準に戻り、投資家は比較的平穏だった市場に訪れるであろう嵐に備えている。

4800億ドルの資産を運用するアバディーン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジェームズ・アセイ氏は「われわれはボラティリティを認識しなければならない。今はリスク量を適切に保てるかどうかが問題で、ともかくもそれを実行しつつある。われわれのポートフォリオは万全の態勢だ」と強調した。

アセイ氏は既にこの数週間で安全な債券資産と円のショートを圧縮したと説明した上で「さらに巻き戻すべきかどうか、というのがこの先の話題になる」と話す。

<米経済への不安>

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