テスラ株高騰、先見の明ある「ファン」の個人投資家に富
ロイター / 2020年7月21日 8時40分
7月20日、米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株式をいち早く購入した個人投資家は、その先見の明が見事に報われつつある。写真はテスラのロゴ。米ロサンゼルスで9日撮影(2020年 ロイター/Lucy Nicholson)
[ニューヨーク/ソウル 20日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラ
例えばオランダでソフトウエア開発を仕事にしているオレスティスさんは昨年10月初め、間もなく株価が高騰すると読み、銀行から4万3000ユーロ(4万9000ドル)を借りて株式を買い入れた。当時の株価は約230ドルだった。それから実際にテスラ株は跳ね上がり、20日時点でおよそ1500ドルと6倍以上の価格となり、時価総額で世界の自動車メーカートップに君臨している。オレスティスさんは追加で1万4000ユーロをつぎ込み、結局銀行に7%の金利を支払った後でも、これまでに1万ユーロ前後の利益を手にした形になった。
「私にとってイチかバチかの賭けという感じはしなかった。なぜならテスラがどんな企業かを入念に研究し、市場を支配するのは間違いないと判断していたからだ」と語り、これから何十年も株式を持ち続けるという。
オレスティスさん1人の話ではなく、テスラが掲げる自動車業界の電動化をリードする使命を強く信奉する世界各地の個人投資家は、個人資産や時には両親の退職後の資金までをテスラ株に振り向け、相当なもうけを得ている。
個人投資家がテスラ株について話し合う掲示板では、さらなる値上がりに備えてまだ保有を続けるか、今現金化するかを巡る議論も盛り上がっているようだ。
リフィニティブのデータによると、テスラの発行済み株式の約75%は、大手機関投資家とマスク最高経営責任者(CEO)を含む同社幹部が保有している。
それでもロビンフッド・マーケッツやTDアメリトレード
テスラ株の投資熱が世界で最も遅く到来した国の1つである韓国では今、海外株で一番人気を集めているのがテスラだ。年初来のテスラ株の買越額は32億ドルと、昨年全体の13倍近くに上っている。
韓国で以前にテスラ車オーナークラブの会長を務めたチョイさんは、2016年にテスラが「モデル3」を公表した後、借金をして株式を購入。また7歳の息子のためにも、相続税優遇制度を利用して株を買った。
マスク氏が描く構想を信頼しているチョイさんは「テスラについては自信が強まる一方だ」と語り、他のメーカーがテスラよりすぐれたEVをそれなりの価格で市場に投入するまで、テスラ株は売らないと付け加えた。
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