ＮＹ外為市場＝ドル急落、トランプ大統領就任初日の関税見送り

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが急落し、貿易相手国の通貨が上昇した。２０１６年１月撮影（２０２５年　ロイター/Jason Lee）

［ニューヨーク／ミラノ　２０日　ロイター］ - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが急落し、貿易相手国の通貨が上昇した。トランプ氏が米大統領に就任する２０日に新たな関税の発動は見送る見通しとの報道を受けた。

トランプ氏は就任演説で具体的な関税措置には触れなかったものの、外国からの関税などを徴収する新機関「外国歳入庁」の設立を改めて表明した。

主要通貨に対するドル指数は一時１．３％下落。終盤は１％安の１０８．２６。先週は２６カ月ぶりの高値となる１１０．１７を付けた。

対カナダドルでは米ドルは１．３％安の１．４２９５カナダドル。一時、昨年１２月中旬以来の安値を付けた。

米市場がキング牧師生誕祭で休場のため、取引量は通常より低調だった。

昨年１１月の米大統領選以来、トランプ氏の政策が成長とインフレを押し上げるとの予想からドルは４％上昇している。

ユーロは１．２％上昇して１．０３９４ドル。先週は２年ぶりの安値となる１．０１７７ドルを付けた。

暗号資産（仮想通貨）のビットコインは１．８％下落して１０万２７４５.８３ドル。一時、最高値の１０万９０７１．８６ドルを記録した。

中国人民元は０．６％高の７．２７９０元。一時は昨年１２月中旬以来の高値を付けた。

ドル／円は０．４％安の１５５．７４５円。今週２３─２４日に開かれる日銀金融政策決定会合で金利が引き上げられるとの見方が大勢となっている。

ドル／円　ＮＹ午後3時 155.63/155.65

始値 156.33

高値 156.46

安値 155.42

ユーロ／ドル　ＮＹ午後3時 1.0420/1.0422

始値 1.0326

高値 1.0434

安値 1.0310