トランプ政権発足、EUは経済力強化へ覚醒する必要=各国財務相
ロイター / 2025年1月21日 7時45分
第2次トランプ米政権発足は、欧州連合(EU)が域内の経済力強化や競争力向上のために覚醒する機会とするべきだ――。写真は、欧州委員会の副委員長。2024年4月、ベルギーのルーヴェンで撮影(2025年 ロイター/Johanna Geron)
Jan Strupczewski
[ブリュッセル 20日 ロイター] - 第2次トランプ米政権発足は、欧州連合(EU)が域内の経済力強化や競争力向上のために覚醒する機会とするべきだ――。EU加盟各国の財務相らは20日、相次いでこうした見方を示した。
ベルギーのペテゲム財務相は「トランプ新政権は欧州にとって警鐘の役目を果たすはずだ。(米国の関税に対する)報復に注力するよりも、われわれは競争力低下や生産性ギャップの拡大といった現在直面する欧州の諸課題を重視しなければならない」と訴えた。
ユーロ圏財務相会合のパスカル・ドノホー議長も「トランプ大統領誕生に関して最善の対応は、われわれが既に決意した取り組みを強化することだ」と語った。
一方ポーランドのドマンスキ財務相は、トランプ新政権との交渉で成功する上で大事なのはEU諸国の結束と欧州の経済力を強めていくことだと指摘。「われわれは強力な欧州経済を築き上げ、エネルギー価格引き下げや欧州企業の規制負担撤廃の方法を探っていくことに力を入れる必要がある」と述べた。
フランスのロンバール財務相は、米国の政権交代はEUが域内産業保護をさらに進めるのが不可欠なことを意味すると説明した上で、貿易問題や人工知能(AI)などの新技術開発も優先的な課題になると付け加えた。
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