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アルゼンチン債務再編案、債権者委員会・資産運用大手が拒否

ロイター / 2020年4月21日 12時6分

[ロンドン 20日 ロイター] - アルゼンチン債を保有する外国の大手資産運用会社からなる債権者グループは、総額662億ドルに上る対外債務の再編に向けた同国政府の提案を拒否した。

アルゼンチンのグスマン経済相は先週、債務再編案の概要を発表。3年間の返済猶予期間を設けるほか、金利減免などの形で約415億ドルの負担軽減を求めた。

景気後退に苦しむアルゼンチンに追い打ちをかけたのが新型コロナウイルスの感染拡大で、同国はデフォルト(債務不履行)を避けるため、債権者に債務再編への同意を求めている。

債権者グループは、ブラックロック・フィナンシャル・マネジメント、フィデリティ・マネジメント・アンド・リサーチ、ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ、アムンディ・アセット・マネジメントなど世界的な資産運用会社で構成。

同グループは声明で、アルゼンチンがあらゆる経済・政治的ショックに直面していることは理解しているとした上で、「政府の提案は支持できる内容ではない」と説明。

提案はアルゼンチンの長期的な変革の取り組みのために、外国の債券保有者に不当に負担を強いるものだと指摘。

アルゼンチンの利害関係者全員が同国が持続可能な成長と財務安定に向けた道を歩めるような解決策に貢献する必要があるとの見解を示した。

この債権者グループは、2016年以後に発行されたアルゼンチン債の25%以上などを保有する。

これに先立ち、アルゼンチン債を保有する外国人投資家で構成するアルゼンチン債権者委員会(ACC)は20日、同国政府が提案した債務再編案の受け入れを拒否し、同国政府との本格的な交渉を求めた。

ACCは、持続可能な解決策をまとめるには、具体的で実行可能な経済政策に基づいた先を見据えた経済・金融情報の交換が必要だと主張。「アルゼンチン側に債券保有者と誠実な交渉に臨む用意があれば、アルゼンチン債務危機の持続的な解決は可能だ」とした。

また、構造改革など経済政策の効果が表れるまでの期間は、幅広い債権者がキャッシュフローの大幅な減免を通じて公平な貢献を行う用意があると考えていると表明した。

ACCには、新興国投資を専門に手掛けるグレイロック・キャピタルのほか、投資信託、富裕層一族の資産運用を担うファミリーオフィス、保険会社、資産運用会社などが参加しているが、アルゼンチン債の保有総額は明らかにしていない。

債務再編交渉は厳しいスタートとなったものの、20日の店頭取引でアルゼンチン国債価格は2%上昇。市場関係者は、債権者団体が債務再編案を拒否しても結局は再編合意に至るとみている。

アルゼンチン経済省はコメント要請に応じていない。

*内容を追加します。

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