独ＺＥＷ景気期待指数、4月は28.2に改善 予想を大幅に上回る

［ベルリン　２１日　ロイター］ - ドイツ欧州経済センター（ＺＥＷ）が発表した４月の独ＺＥＷ景気期待指数はプラス２８．２と、前月のマイナス４９．５から改善した。

市場予想のマイナス４２．３を大幅に上回った。新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念が緩和したとみられる。

ドイツでは今週、自動車メーカーが一部の工場で生産を再開した。

ＺＥＷのワムバッハ所長は「金融市場の専門家は非常に長いトンネルの向こうに光を見出しつつある」と述べた。

４月の独ＺＥＷ現況指数はマイナス９１．５で、前月のマイナス４３．１から低下。市場予想はマイナス７７．５だった。

調査は４月７－２０日にアナリスト２００人以上を対象に実施。回答者は経済成長率がプラスに転じるのは第３・四半期以降だと予想している。

ワムバッハ所長は「経済生産が２０２２年までに新型コロナ前の水準に戻るとは予想されていない」と述べた。

コメルツ銀行のエコノミスト、ラルフ・ソルビーン氏は、予想以上に強い内容だが、あまり深読みすべきではないと指摘。多くのアナリストは現在の悲惨な状況を踏まえると、今後６カ月で一定の改善がある、もしくは少なくとも悪化はないと予想しているだけで「この指標は最近の落ち込みのスピード・規模や回復の規模については何も語っていない」と述べた。