豪政府、中国の鉄鉱石輸入手続き変更巡り市場不安の払拭図る
ロイター / 2020年5月21日 19時4分
[シドニー/メルボルン 21日 ロイター] - オーストラリア政府は21日、中国が輸入鉄鉱石にかかる検査手続きを変更したことについて、豪産鉄鉱石の通関業務合理化につながるとして、市場の不安の払拭に努めた。
両国は、豪が主張する新型コロナウイルスの起源調査を巡り対立している。
中国は20日、6月1日から輸入鉄鉱石の通関手続きを簡素化すると発表。品質検査を必須項目から除外するとした。
中国が豪州産の牛肉を一部停止し、大麦に大幅関税を賦課するなど、このところ豪中関係が一段と悪化する様相を見せる中、この動きは市場に懸念をもって受け止められた。
バーミンガム豪貿易・観光・投資相は声明で「こうした事務作業やコストの低減は、中国が約束通り一段の市場開放を行うことの好ましい事例だ」と述べた。
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、この変更は豪州を標的としたものではないと指摘。「中国は豪経済に打撃を与える力を持つが、貿易戦争において先制攻撃は行わない」論評で述べた。
豪投資会社ショウ・アンド・パートナーズのアナリスト、ピーター・オコナー氏は、中国にとって豪に代わる供給元は少ないため、当面、豪産鉄鉱石を標的とする可能性はないと指摘している。中国通関当局のデータによると、今年に輸入された鉄鉱石の65%が豪産となっている。
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