英医療従事者4万人、抗マラリア薬の効果を調査へ 新型コロナ巡り
ロイター / 2020年5月21日 20時20分
英国の医療従事者4万人が、抗マラリア薬であるクロロキンおよびヒドロキシクロロキンが新型コロナウイルス感染症予防に有効かを判断する大規模な国際試験に参加する。写真は4月22日、ベルギーのリエージュの病院で撮影(2020年 ロイター/Yves Herman)
[ロンドン 21日 ロイター] - 英国の医療従事者4万人が、抗マラリア薬であるクロロキンおよびヒドロキシクロロキンが新型コロナウイルス感染症予防に有効かを判断する大規模な国際試験に参加する。
この試験は英オックスフォード大学が主導して行うもので、最前線で新型コロナウイルス感染症患者と接触する医療関係者が対象。欧州、アフリカ、アジア、南米で実施する。
抗マラリア薬の有効性を巡っては、トランプ米大統領が新型ウイルス予防のためヒドロキシクロロキンを自ら服用していることを明らかにしていた。
研究者の一人は「クロロキンやヒドロキシクロロキンが新型コロナウイルス感染症に対して有効なのか有害なのかはわからない。効果を検証する最善の方法はランダムな臨床試験だ」と述べた。
研究チームによると、実験室での結果は抗マラリア薬が予防や治療に有効である可能性を示しているが、決定的な確証はない。
英国、欧州、アフリカの被験者はヒドロキシクロロキンかプラセボ(偽薬)を3カ月間投与される。アジアの被験者はクロロキンかプラセボの投与を受ける。
英国内では6月末までに計25カ所で試験が実施され、東南アジア、アフリカなどでの施設が追加される予定。結果は年末までに判明する見通し。
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