日経平均は大幅続落、591円安 米株安と感染拡大で地合い悪化
ロイター / 2021年4月21日 15時42分
[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続落した。米株安や国内での新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感から地合いが悪化。日経平均は寄り付きで2万9000円を割り込み、一時680円54銭安の2万8419円84銭まで下げ幅を拡大した。1日を通して安値圏でもみあう展開となった。これまで日経平均の下値支持線として機能した75日移動平均線(2万9118円28銭=21日)からは下放れ、市場では「上昇相場の終焉として意識され始めた」(国内証券)との声が聞かれた。
TOPIXは3日続落し1.98%安。東証1部の売買代金は2兆6462億0900万円だった。東証33業種では、空運業以外の32業種が値下がり。鉄鋼、パルプ・紙、非鉄金属、鉱業、精密機器、機械などが値下がり率上位となった。
松井証券のシニアマーケットアナリスト、窪田朋一郎氏は米国でのテーパリング(量的緩和の縮小)懸念が株価下落につながったと分析する。国内でのワクチン接種の遅れで先行きが見通しにくい中、「米国との経済状況が大きく異なるタイミングでテーパリング懸念のリスクオフに巻き込まれてしまい、急落する展開となっている」という。
一方で、企業決算の本格化を控え、今回の株価急落で「いったんリセットされた」(内藤証券のリサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト、田部井美彦氏)との声も聞かれる。「堅調な見通しが示されれば、素直に反応しやすい環境になったのではないか」(同)という、
個別では、ソフトバンクグループが逆行高。前営業日比1.03%高となり、日経平均を約20円押し上げた。2021年3月期連結決算(国際会計基準)で最終利益が4兆円台後半の見通しとの一部報道が材料視された。
そのほか、ファーストリテイリングは1.97%安、東京エレクトロン、ファナックはともに3%超安となった。
東証1部の騰落数は、値上がり132銘柄に対し、値下がりが2028銘柄、変わらずが31銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 28508.55 -591.83 28660.36 28,419.84─28,778.93
TOPIX 1888.18 -38.07 1897.91 1,879.68─1,899.91
東証出来高(万株) 126232.00 東証売買代金(億円) 26462.09
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