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中国恒大デフォルト懸念広がる、影響の大きさなお不透明

ロイター / 2021年9月22日 6時16分

資金繰り難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団の社債利払い日が迫る中、投資家は多額の債務不履行(デフォルト)が発生する可能性に戦々恐々としている。写真は同社が建設中のビル。15日撮影(2021年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

[ニューヨーク/ボストン/香港 21日 ロイター] - 資金繰り難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団の社債利払い日が迫る中、投資家は多額の債務不履行(デフォルト)が発生する可能性に戦々恐々としている。ただ、中国の銀行部門や世界の市場への影響の大きさについては不明な点がなお多い。

中国恒大は23日に22年3月償還債の8350万ドルの利払い、29日には24年3月償還債の4750万ドルの利払いが控える。いずれも利払い日から30日以内に支払いを履行できなければ、デフォルトとなる。

モーニングスターのデータによると、恒大の社債を資産運用世界最大手のブラックロックのほか、大手金融機関のHSBCとUBSが大量に買い入れていたことが分かった。

空売りで知られる米投資情報会社シトロン・リサーチの創業者アンドリュー・レフト氏はロイターに「恒大の株式は無価値になり、債務は危うい状態で、中国政府は同社を解体するだろう」と予想。「ただこの問題が、世界経済に決定的な打撃を与えるとは思わない」とした。

シティのアナリストは21日付の調査ノートで、規制当局は銀行に対し、恒大向け融資を引き揚げずに利払い期日を延期するよう促し、同社の不良債権問題を「消化するための時間的猶予を確保」する可能性があると分析。

恒大の債務問題は、民間の不動産開発業者にとって銀行融資の確保が難しくなり流動性が逼迫する恐れがあるほか、資産の40.7%が不動産部門に関連していると推定される銀行部門に悪影響も見込まれるため、投資家は「潜在的なリスク波及」について懸念を強めていると説明。ただ、同社の債務危機は中国の金融システムに対するシステミックリスクになり得るものの、「中国版リーマン危機」になる様相ではないとした。

米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は21日、2007─09年の金融危機前と比較して現在の米市場は大手企業のデフォルトによる世界的なショックを吸収するのに適した状態にあると述べた。

恒大が無秩序な経営破綻となるか管理された破綻か、あるいは可能性は低いが政府に救済されるかにかかわらず、恒大の債券は再編が避けられない見込み。アナリストは債券保有者の回収率が低水準になると予想している。

トールバッケン・キャピタル・アドバイザーズのマイケル・パーブス氏は顧客向けリポートで、中国政府が「恒大に資金を投じる」ことを選択した場合でも中国の外貨準備は過去と比べて「間違いなく良い状態にある」と指摘した。

INGはリサーチノートで、中国政府は少なくとも恒大による資本調達を支援するだろうが、一部の株式を国有企業など第三者に売却することになるかもしれないと指摘。住宅用不動産以外の非中核事業のスピンオフ(分離・独立)が最初に行われ、その後中核事業の株式売却が始まるかもしれないとした。

S&Pグローバル・レーティングスは、中国政府が恒大を直接支援することはないと想定。「複数の大手不動産開発企業が破綻し、経済にシステミックなリスクをもたらすような広範囲にわたる波及が生じた場合にのみ政府は介入するだろう」とし、「恒大のみの破綻ではそのようなシナリオになりそうもない」とした。

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