米国務長官、イラン核合意再建へ残された時間短いと警告
ロイター / 2022年1月22日 3時26分
ブリンケン米国務長官は21日、ロシアのラブロフ外相とイランについて会談したとし、2015年のイラン核合意の再建に向けた協議を成功させるにはわずかな時間しか残されていないと警告した。昨年3月、ウィーンで撮影されたイラン国旗(2022 年 ロイター/Lisi Niesner/File Photo)
[ジュネーブ 21日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は21日、ロシアのラブロフ外相とイランについて会談したとし、2015年のイラン核合意の再建に向けた協議を成功させるにはわずかな時間しか残されていないと警告した。
ブリンケン氏は記者団に対し、この合意はロシアと米国が安全保障問題でいかに協力できるかの事例だと指摘。ロシアが持っている影響力とイランとの関係を活用し、イラン政府に緊急性を訴えるように求めた。
ブリンケン氏は、米国のトランプ前大統領が18年に破棄したことで崩壊したイラン核合意の再建に向けた時間はまだあるとしながらも、今後数週間のうちに新たな協定が成立しなければ、イランによる核開発が進展して合意再建は不可能になると警告した。
ブリンケン氏は「包括的共同行動計画(JCPOA、15年締結)の相互順守に復帰するためのイランとの協議は、決定的な瞬間を迎えている」とし、「今後数週間のうちに合意に至らなければ、イランの核開発の進展によってJCPOAへの復帰は不可能になる。しかし、今はまだ協議を成功裏に終わらせ、全ての当事者の懸念に対処するため短いながらも時間がある」と指摘した。
イランと世界列強が15年に結んだ核合意は、原子力活動の制限と引き換えにイランに対する制裁を解除するものだった。しかし、トランプ氏は就任1年後に米国の離脱を強行した。
バイデン米政権と欧州の同盟国は20日、最新の協議後にフランスの外交筋が核心的な問題に進展がなかったと発言した後、核合意再建には数週間しかないと表明していた。
イランと米国は、合意再建に向けた間接協議を約2カ月前に再開した。
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