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プーチン氏、ノルドストリーム1再開に懐疑的 EUは使用削減提案

ロイター / 2022年7月21日 10時19分

ロシアのプーチン大統領は20日、同国産ガスを欧州に送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、関連設備の問題で供給をさらに絞るか停止する可能性があると警告した。写真は3月8日、ドイツのルプミンで撮影(2022年 ロイター/Hannibal Hanschke)

[ブリュッセル/ロンドン 20日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は20日、同国産ガスを欧州に送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、関連設備の問題で供給をさらに絞るか停止する可能性があると警告した。これを受けて欧州連合(EU)は加盟国に、来年3月までガス使用量を15%削減するよう提案した。

ロシアのEU向けガス輸出の3分の1強を担うノルドストリーム1は、10日間の定期検査を終え、21日に稼働を再開すると見込まれている。

ドイツのパイプライン運営会社ガスケードは20日、現在のガス需要に基づき、ノルドストリーム1の供給量はメンテナンス前の水準で再開される見込みとした。稼働停止前の今月10日の輸送量は約698ギガワット時(GWh)だった。

EU欧州委は、加盟各国が8月から来年3月までのガス使用量を、2016─21年の同時期の平均使用量から15%削減する自主目標を提案。

フォンデアライエン欧州委員長は「ロシアはわれわれを脅迫している。ロシアは兵器としてエネルギーを使っている」と指摘。ロシアがガス供給を部分的、もしくは全面的に遮断した場合に備え「欧州は準備を整える必要がある」と述べた。

26日のEUエネルギー相会合での承認を目指し、22日の大使級会合で討議する予定。

<輸送能力の3─4割で供給か>

ドイツ連邦ネットワーク庁(BNetzA)を率いるクラウス・ミュラー氏は20日、ノルドストリーム1の定期検査が21日に終了後、輸送能力の約30%でガス供給が再開されると述べた。

ロシアのガス輸出計画に詳しい2人の関係筋は、ノルドストリーム1のガス輸送は21日に再開する見通しだが、日量1億6000万立方メートルの輸送能力は下回ると明らかにした。

ロシア国営ガスプロムは6月、カナダで修理中のタービンの返却が遅れていることを理由に、同パイプラインのガス供給量を40%に削減していた。

問題となっているタービンはロシアに空輸中と今週報じられたが、ガスプロムは20日、再設置に必要な文書を受け取っておらず、パイプラインの安全な運転にはこのタービンの返却や他の関連設備の保守点検が必要だと主張した。

プーチン氏はタービンがどのような状態で返却されるかなどの条件次第では「将来的に機器の電源をオフにし、ノルドストリーム1の稼働が止まるかもしれない」と語った。同氏は先に、関連設備の保守点検が遅れているためガス供給量をさらに絞る可能性があるとも警告していた。

20日に欧州のガス指標価格は1メガワット時当たり160ユーロを突破。1年前と比べて360%急騰しているが、3月に付けた335ユーロは下回っている。

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