米事業主の健康保険費用、来年は過去10年で最高の伸びに＝調査

米福利厚生コンサルティング３社が実施した全米事業主の健康保険費用に関する調査では、来年は費用の伸び率がこの１０年で最大になると予想されている。写真は薬の錠剤やカプセルで作った米ドルのサイン。２０１４年撮影。（2023年 ロイター/Srdjan Zivulovic/File Photo）

Leroy Leo　Khushi Mandowara

[２０日 ロイター] - 米福利厚生コンサルティング３社が実施した全米事業主の健康保険費用に関する調査では、来年は費用の伸び率がこの１０年で最大になると予想されている。

調査はマーサー、エーオン、ウィリス・タワーズ・ワトソンの３社が実施。医療費の高騰や高価な肥満症治療薬の需要急増、高額な遺伝子療法の拡大を理由に、来年は事業主の費用が５．４─８．５％増えると予測している。

マーサーが行った調査によると、３分の２以上の事業主は、費用の増加分を従業員に転嫁する計画は全くない、もしくは来年に予想される増加分よりも少ない額を転嫁すると回答した。

エーオンは、予想されている来年の健康保険費用の伸び率８．５％のうち、肥満症治療薬だけで１％ポイントを占めると推計している。

３社は、事業主は費用増加の影響緩和に向けた事務職員の人件費削減のために人工知能（ＡＩ）の利用を拡大すると指摘。また高額治療への保険適用に厳しい目が向けられると付け加えた。