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EU共通の産業政策推進を慎重に支持=ユーログループ

ロイター / 2024年6月21日 14時21分

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は20日、欧州連合(EU)共通の産業政策を推進する考えについて、慎重に支持する姿勢を打ち出した。写真はブリュッセルで23年撮影。(2024年 ロイター/Johanna Geron/File Photo)

Jan Strupczewski

[ブリュッセル 20日 ロイター] - ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は20日、欧州連合(EU)共通の産業政策を推進する考えについて、慎重に支持する姿勢を打ち出した。

ユーログループのドナフー議長は会見で「細心の注意を払って設計した産業政策が有効な役割を果たせる状況があり得るとわれわれは強く認識した。だがこれは市場の失敗が存在し、最善の解決策が得られない分野、より積極的な形では欧州全体の公共の利益に資すると判断する分野で向けられる」と説明した。

こうした協議が行われたのは、EUの国際的な競争相手である中国や米国がそうした産業政策を活用して優位を確保しようとしているためだ。

EUは現在、加盟各国ごとの産業政策しか存在せず、これをEUの競争ルールで補正することで対抗しており、グリーン産業など規模のメリットが重要なセクターでは国際競争力を維持するのが難しくなっている。

欧州委員会のジェンティローニ委員は「多くの経済大国は産業政策の活用に向けてより積極的に動いており、欧州には傍観する余裕などない。今の地政学的環境下では、国別の産業政策を継続することによって達成できることには限界がある」と訴えた。

ただユーログループの協議のために欧州委が提出した資料では、EUは産業政策のための独自財源が乏しいため、当面は各国の政策を調整して単一市場の分断を避けるしかないとの見解が示された。

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