今後も追加利下げ継続、QT終了は急がず=ダラス連銀総裁
ロイター / 2024年10月22日 1時37分
米ダラス地区連銀のローガン総裁(写真)は21日、連邦準備理事会(FRB)は今後も追加利下げを行うと予想しており、FRBがバランスシートの縮小を進められない理由はないとの考えを示した。2023年10月撮影(2024年 ロイター/Ann Saphir)
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のローガン総裁は21日、連邦準備理事会(FRB)は今後も追加利下げを行うと予想しており、FRBがバランスシートの縮小を進められない理由はないとの考えを示した。
ローガン総裁はニューヨークで開かれる米証券業金融市場協会(SIFMA)年次会議前の講演で、「経済が私の足元の予想通りに進展すれば、より正常または中立的な水準に向けて政策金利を徐々に引き下げる戦略が、リスク管理およびFRBの目標達成に寄与する可能性がある」と言明。
「経済は力強く安定的に推移している」とした一方で、労働市場のリスクの高まりやFRBのインフレ目標に対する継続的なリスクを巡り「見通しには依然として大きな不確実性が残る」とし、FRBは「必要に応じて機敏かつ積極的に調整する必要がある」と述べた。
講演での発言の多くは、FRBが実施しているバランスシート圧縮(量的引き締め=QT)に向けられた。2022年以降、FRBは国債と住宅ローン担保証券(MBS)の保有を減らす形でQTを続け、ピーク時に9兆ドルだった資産規模は足元で7兆1000億ドルまで減少している。
ローガン氏は、QTは利下げとともに金融政策の正常化を意味しており、すぐに停止する必要はないとの見方を表明。「現時点では、流動性は十分すぎるほどあるようだ」とし、市場金利が引き続きFRBの準備預金金利を大きく下回っていることがその一つの兆候だとした。
また、金融政策の策定にあたり金融情勢に細心の注意を払っているとし、「金融市場とそれが広範な経済へ及ぼす波及効果について考えることが極めて重要だ」との見解を示した。
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