ＮＹ外為市場＝ドル上昇、50ｂｐ利上げ検討とのＦＲＢ議長発言で

終盤のニューヨーク外為市場ではドルが１週間ぶりの安値から上昇に転じた。写真は２００９年１１月撮影（２０２２年　ロイター／Rick Wilking）

［ニューヨーク　２１日　ロイター］ - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが１週間ぶりの安値から上昇に転じた。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長が５月の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で５０ベーシスポイント（ｂｐ）の利上げが「検討される」と述べたことを受けた。

ドル指数は取引時間中の大半で下げていたものの、終盤は０．２％高の１００．５３。今月に入り２．３％高となっており、月間では２０２１年６月以来の大幅な上昇率を記録する勢い。

パウエル議長は世界経済に関する国際通貨基金（ＩＭＦ）の会合で、インフレ率がＦＲＢ目標である２％の約３倍に達していることから、「もう少し迅速に動くことが適切だ」とし、「５０ｂｐ（の利上げ）は５月会合で検討されるだろう」と語った。

フェデラル・ファンド（ＦＦ）金利先物市場では、来月のＦＯＭＣから３回連続で５０ｂｐの利上げが実施されるとの見方を織り込み始めている。

パウエル議長の発言を受け、アクション・エコノミクスはブログで「ＦＲＢの政策がますます積極的になるとの懸念が高まり、特に短期債が売られ、利回りが上昇しことで米国株は下落した」と指摘。「だた、ドルは恩恵を享受した」と述べた。

一方、ユーロは１週間超ぶりの高値から下落。欧州中央銀行（ＥＣＢ）のラガルド総裁は２１日、ロシアによるウクライナ侵攻が家計や企業に重くのしかかる中、成長見通しをさらに引き下げなくてはならない可能性があると述べた

終盤の取引で、ユーロ／ドルは０．２％安の１．０８３２ドル。一時１．０９３６ドルと４月１１日以来の高値を付けたが、下げに転じた。

ドル／円は０．３％高の１２８．３０円。

ドル／スイスフランは０．５％高の０．９５３２フラン。

ドル／円　ＮＹ終値 128.39/128.42

始値 128.04

高値 128.70

安値 128.05

ユーロ／ドル　ＮＹ終値 1.0836/1.0840

始値 1.0900

高値 1.0900

安値 1.0832