日銀、新資金供給手段を決定 75兆円のコロナ対策を21年3月まで実施
ロイター / 2020年5月22日 11時11分
[東京 22日 ロイター] - 日銀は22日、臨時の金融政策決定会合を開き、金融機関向けの新たな資金供給手段を決定した。民間金融機関による無利子・無担保で信用保証付き融資などを対象に、期間1年以内、金利ゼロ%で供給する。金融政策は現状維持としたが、新型コロナの影響を注視し、必要があれば躊躇なく追加緩和を打ち出す方針を改めて示した。
日銀は3月以降、新型コロナ対応で打ち出してきたCP(コマーシャルペーパー)・社債の買い入れ増、金融機関への特別オペ、制度融資などを前提にした新たな資金供給オペの3つを、総枠約75兆円の「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」とし、実施期限を半年間延長して2021年3月までとすることを決めた。
新たな資金供給は共通担保を担保に実施する。利用残高の2倍の額を金利ゼロ%の「マクロ加算残高」に加算するとともに、利用残高に相当する当座預金にプラス0.1%の付利を実施する。
新たな資金供給の対象には、緊急経済対策で盛り込まれた無利子・無担保融資、新型コロナ対応として信用保証協会による保証の認定を受けて実行した融資に加え、融資条件面で制度融資に準じたプロパー融資(信用保証協会などの保証が付かない融資)も含む。資金供給の対象は約30兆円。5月末時点の金融機関の融資実績を踏まえ、6月中に開始する予定。
日銀は声明で、一連の措置を通じて企業等の資金繰り支援と市場の安定維持に努める方針を示した。
金融政策は現状維持を決めた。長期金利の誘導目標はゼロ%程度、マイナス金利はマイナス0.1%でそれぞれ据え置いた。長短金利の操作目標の据え置きには片岡剛士委員が反対した。
きょうは黒田東彦総裁の会見を実施しない。臨時会合は、欧州債務危機への対応を議論した2011年11月30日の会合以来、8年半ぶり。
*内容を追加します。
(和田崇彦 編集:青山敦子)
この記事に関連するニュース
-
「日銀利上げ」の確率を過小評価すべきではない 「高圧経済」完全脱却を市場に納得させられるか
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 19時0分
-
「住宅ローン」変動型の金利は年内にどこまで上がるのか…固定金利への借り換えを検討してもいい人の条件
プレジデントオンライン / 2024年7月12日 8時15分
-
日銀はどんな考え方で国債買い入れを減額するのか~イングランド銀行の考え方~(愛宕伸康)
トウシル / 2024年7月10日 8時0分
-
企業の借入金利、半数超が前年度から「上昇」 上昇幅最多は「+0.1%未満」 平均借入金利3年ぶり1%台
PR TIMES / 2024年6月27日 12時40分
-
「1ドル=200円」の円暴落に今すぐ備えよ…「7月末の日銀会合で日本円の運命が決まる」と私が考える理由
プレジデントオンライン / 2024年6月27日 8時15分
ランキング
-
1「なだ万」、オノデラに売却=外食から撤退―アサヒGHD
時事通信 / 2024年7月25日 21時11分
-
2エリート官僚にトラックドライバーの気持ちはわからない…「長時間労働の禁止令」に運転手たちが猛反発のワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月26日 8時15分
-
3再送-NY外為市場=円が対ドルで一時2カ月半ぶり高値、米GDP受け伸び悩み
ロイター / 2024年7月26日 6時40分
-
4メルカリ「フルリモート廃止?」に私が感じたこと 一体感を得るには「ある種の非効率さ」も重要だ
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 11時0分
-
5昨年度の郵便事業896億円の営業赤字、前年度の4倍超…封書やはがき減収・集配や運送委託費増
読売新聞 / 2024年7月25日 18時13分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)