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新型コロナ危機からの回復、予想より遅い可能性=英中銀副総裁

ロイター / 2020年5月22日 18時44分

イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のラムスデン副総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化からの回復は今月示したBOEの予想よりも遅れる可能性があるとした上で、ゼロに近い政策金利も含め、景気を刺激するために全ての選択肢を検討すべきとの考えを示した。写真は5月23日、ロンドンのイングランド銀行前で撮影(2020年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 22日 ロイター] - イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のラムスデン副総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化からの回復は今月示したBOEの予想よりも遅れる可能性があるとした上で、ゼロに近い政策金利も含め、景気を刺激するために全ての選択肢を検討すべきとの考えを示した。

副総裁はロイターに対し、マイナス金利導入は複雑な問題であり、十分な検討をするには時間がかかるとする一方、BOEには債券の大規模な買い入れを実施する余地が十分あると述べた。

今月7日、BOEは感染防止のための封鎖措置により今年は約300年ぶりの大不況に陥る可能性があるとの見通しを明らかにした。ただ、封鎖措置の解除に伴い21年は15%増へと急回復を遂げると予想した。

ラムスデン副総裁は企業による投資削減が長期にわたって経済に打撃を与えると想定していると述べた。同時に、それだけではなく「ほかにも傷を残すメカニズムがある」とし、企業の中には「コロナ後の世界の状況に十分適応できず」、恒久的に事業を縮小したり、破産してしまうところが出てくる可能性があるとの見方を示した。

英国の労働市場は経済的ショックに見舞われても予想以上の堅調さを示してきたが、同副総裁は現在の情勢について、失業率の高止まりも危険な要素だと指摘。「BOEは5月にリスクが下方に傾いているとの見方をはっきり示した」と語った。

同時に、4─6月期に25%のマイナス成長になるというBOEのシナリオについては、「英国の経済指標の一部を文字通りに読み取り、他の国々がロックダウン(都市封鎖)の解除にどのように反応しているかを見れば、第2・四半期の経済の落ち込み度合いは5月に示した予想ほどではないと思うかもしれない」と述べた。

ただ、そうした悪化から回復するタイミングについては、景気の低迷が「若干長引く可能性はあるか。それはまだ分からない」と語った。

来月予定されている次回の金融政策委員会を巡っては、BOEが債券買い入れプログラムをさらに拡大すると予想するエコノミストが多い。ラムスデン副総裁はその可能性について、「可能性は当然、排除しない。次回の会合で、あるいはその後の会合で追加措置を決める可能性はある。決定はその時に下す」と述べるにとどめた。

また、「BOEはすべての政策手段を活発に検討している」と述べ、「マイナス金利についてはオープンマインドであることが適切だ」としながらも、マイナス金利が英国の銀行システムにどのような影響を与える可能性があるか、導入した他の国々でどのように機能したかなどを理解する必要があると指摘した。

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