アジア株式市場サマリー
ロイター / 2020年5月22日 20時53分
[22日 ロイター] - 東南アジア株式市場は軒並み下落して引けた。中国政府が香港に対し治安法の制定を義務付けるとの見通しを示し、米中間の対立が激化したことが響いた。
トランプ米大統領は、香港に対する統制を強める中国の試みに、米政府は「非常に強力に」対応する方針を示した。
貿易の影響を受けやすいシンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)は2.17%安の2499.83と、4月6日以来の安値を付けた。指数は3週連続の下落。
バンコク市場のSET指数は、1.27%安の1303.97で引けた。原油価格急落の影響を受け、エネルギー株が圧迫された。ただ、週間ベースでは2週続伸となった。タイは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、非常事態宣言の期限を6月末まで延長する。
クアラルンプール市場の総合株価指数KLCIは1.06%安。週間では5月1日までの週以来の上昇率となった。
ジャカルタ市場はイスラム教の断食明け大祭のため休場。
中国株式市場は下落して引けた。経済成長を巡る懸念に加え、この日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に香港に国家安全法の制定を義務付ける法案が提出されたことを受け米中関係の緊張激化への懸念が強まった。
金融株<.CSI300FS>は2.3%安。生活必需品株<.CSI000912>は2.8%安。不動産株<.CSI000952>は約2%安。ヘルスケア株<.CSI300HC>は2.9%安。
深セン総合指数<.SZSC>は2%安。創業板(チャイネクスト)総合指数<.CNT>は2.5%安。
香港株式市場は急落。全人代に香港に国家安全法の制定を義務付ける法案が提出されたことを受け、香港でのデモ再発懸念が強まった。
中国政府は、香港に特別行政区基本法に基づく国家安全法の迅速な制定を義務付ける新たな法案を全人代に提出した。
香港市場のハンセン指数<.HSI>はアジア市場の下げを主導、1日としては2015年7月以来の大幅な下落率となった。不動産株<.HSNP>は●7.7%下落し08年以来の大きさ。
●INGのチーフエコノミスト、ロブ・カーネル氏は、今行われていることは、香港の憲法に当たる「基本法」を骨抜きにすることだ、と指摘。「極めて早期に火種となるとみている」と述べた。
●香港市場の出来高は3月20日以来の高水準となる36億8000万株だった。
ソウル株式市場は反落して引けた。中国の香港に対する治安法の制定の義務付けをめぐり、米中間で緊張が高まっていることが背景。
総合株価指数(KOSPI)は6営業日ぶりに反落した。週間ベースでは2.22%高。
李克強首相は、香港の安全保障を確保するため、「健全な」法制度と執行メカニズムの確立を目指すと話した。
DSインベストメント・アンド・セキュリティーズのアナリストは「米中間の緊張に関する懸念が相場に反映された」と指摘。投資家が利食い売りを出したと話した。
海外勢は4678億ウォン(約3億7793万ドル)相当の売り越し。
シドニー株式市場は続落して引けた。香港への治安法制定の義務付けをめぐる米中間の緊張が高まりが地合いを圧迫した。
S&P/ASX200指数は週間では1.7%高。
米中関係の悪化によって、投資家の間で米中貿易協議「第1段階合意」に対する懸念が高まった。
鉱業株指数<.AXMM>は0.8%安。鉄鉱石価格の上昇を背景に週間ベースでは6%超高と、約3年ぶりの上昇率となった。
金融株指数<.AXFJ>は下落し、「四大銀行」は0.6ー1.2%安。
ヘルスケア株指数<.AXHJ>は下落した。原油価格の下落を受けエネルギー株指数<.AXEJ>も下落した。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
中国 上海総合指数 2813.7654 - 54.1583 - 1.89 2863.0462 2863.0462 2808.0177 <.SSEC>
前営業日終値 2867.9237
中国 CSI300指数 3824.064 -89.731 -2.29 3907.576 3907.576 3818.149 <.CSI300>
前営業日終値 3913.795
香港 ハンセン指数 22930.14 -1,349.89 -5.56 23756.91 23756.91 22878.26 <.HSI>
前営業日終値 24280.03
香港 ハンセン中国株指数 9426.78 -423.29 -4.30 9665.84 9665.84 9364.26 <.HSCE>
前営業日終値 9850.07
韓国 総合株価指数 1970.13 -28.18 -1.41 2001.60 2002.65 1961.40 <.KS11>
前営業日終値 1998.31
台湾 加権指数 10811.15 -197.16 -1.79 10977.55 10977.55 10804.56 <.TWII>
前営業日終値 11008.31
豪 S&P/ASX指数 5497.00 -53.40 -0.96 5550.40 5569.70 5494.80 <.AXJO>
前営業日終値 5550.40
シンガポール ST指数 2499.83 -55.51 -2.17 2533.04 2534.90 2490.70 <.STI>
前営業日終値 2555.34
マレーシア 総合株価指数 1436.76 -15.35 -1.06 1451.37 1451.44 1435.23 <.KLSE>
前営業日終値 1452.11
インドネシア 総合株価指数 休場 - - - - - <.JKSE>
前営業日終値 -
フィリピン 総合株価指数 5539.19 -65.30 -1.17 5600.96 5600.96 5535.65 <.PSI>
前営業日終値 5604.49
ベトナム VN指数 852.74 -9.99 -1.16 859.29 860.65 852.08 <.VNI>
前営業日終値 862.73
タイ SET指数 1303.97 -16.72 -1.27 1309.92 1311.54 1286.76 <.SETI>
前営業日終値 1320.69
インド SENSEX指数 30672.59 -260.31 -0.84 30822.78 31107.91 30474.88 <.BSESN>
前営業日終値 30932.90
インド NSE指数 9039.25 -67.00 -0.74 9067.90 9149.60 8968.55 <.NSEI>
前営業日終値 9106.25
(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1メルカリ「フルリモート廃止?」に私が感じたこと 一体感を得るには「ある種の非効率さ」も重要だ
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 11時0分
-
2エリート官僚にトラックドライバーの気持ちはわからない…「長時間労働の禁止令」に運転手たちが猛反発のワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月26日 8時15分
-
3<最低賃金、過去最大増の1054円>それなのにパート、アルバイトから大ブーイングのワケ「扶養控除ライン据え置きはオフサイドトラップ」「賃金はオーストラリアの半分」「政治家の報酬だけは世界トップクラス」
集英社オンライン / 2024年7月26日 18時56分
-
4再送-NY外為市場=円が対ドルで一時2カ月半ぶり高値、米GDP受け伸び悩み
ロイター / 2024年7月26日 6時40分
-
5スキマバイト「タイミー」が上場、27歳社長の素顔 時価総額1000億円超「ユニコーン」に導いた手腕
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください