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EU、ファイザー製ワクチン承認 年内に接種開始へ

ロイター / 2020年12月22日 11時50分

欧州医薬品庁(EMA)は21日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナワクチンを承認した。写真はイメージ。10月撮影(2020年 ロイター/DADO RUVIC)

[アムステルダム 21日 ロイター] - 欧州医薬品庁(EMA)は21日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナワクチンを承認した。

EMAの承認を受け、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会も21日夜に同ワクチンを承認。EUで承認された初のコロナワクチンとなった。

ドイツ、フランス、オーストリア、イタリアなどのEU諸国は、今月27日から接種を開始する計画を明らかにしている。

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、ワクチンがEU全加盟国に対し、同じ時期、同じ条件で配布されると表明。「きょう欧州の成功に重要な1章が加わった。安全で有効な初のコロナワクチンを承認した。近くさらに多くのワクチンが入手可能になるだろう」と述べた。

ファイザーとビオンテックは、初回分のワクチンをEU加盟27カ国に直ちに出荷する準備ができていると表明。欧州向けのワクチンは、ビオンテックのドイツの製造施設と、ファイザーのベルギーの製造施設で生産される。

EMAのエグゼクティブディレクター、エマー・クック氏は、「ワクチンのみでは、感染拡大前の生活に戻るための万能薬にはならない。ただ、今回のワクチン承認は正しい方向に向けた大きな一歩で、2021年は今年よりも明るくなる可能性がある」と述べた。

感染力が強い変異種の新型ウイルスが出現したことについて、EMAはワクチンの効用に影響はない公算が大きいと指摘。EMAのワクチン戦略部門を率いるマルコ・カバレリ氏は「まだ完全に確証は得ていないが、それでも開発されたワクチンは変異種にも効果があるとみられる」と述べた。

EMAは承認にあたり、妊娠中の女性に対する接種はケースバイケースで判断するよう推奨。提出された臨床試験(治験)結果のデータでは、妊娠中の女性に対する潜在リスクの有無を十分に判断できなかったとした。

また、過去に「アナフィラキシー反応」と呼ばれる深刻なアレルギー反応を起こしたことがある人は、接種を受ける際に慎重に対応するよう呼び掛けた。これまでに英国と米国で、接種後のアナフィラキシー反応の症例が報告されている。

EUは域内の全人口4億5000万人の70%の接種を目指している。

*内容を追加しました。

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