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米議会、新型コロナ経済対策法案を可決 数カ月越しで実現

ロイター / 2020年12月22日 16時1分

米議会は21日、9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策を可決した。写真は米議会での審議が深夜に及ぶ中、上院の建物内を移動するマコーネル上院共和党院内総務(中央)。12月21日に米ワシントンで撮影。(2020年 ロイター/Ken Cedeno )

[ワシントン 21日 ロイター] - 米議会は21日、9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策を可決した。トランプ大統領が近く署名し、成立する見通し。与野党の対立で何カ月も見送られた追加の財政出動がようやく実現する。

深夜にずれ込んだ採決では、上下両院で超党派の支持を得た。2021年会計年度(21年9月まで)の1兆4000億ドル規模の歳出法案も同時に可決した。

新型コロナ追加経済対策には、国民への600ドルの直接給付や失業者への追加給付が含まれる。26日に現行の失業給付の上乗せが終了するのを前に、支援が途切れる状況を回避した。

民主党のペロシ下院議長は同党が求めていた州・地方政府への直接支援が盛り込まれていないが、コロナ対策を支持したと表明。バイデン次期政権が発足する年明けに州・地方政府向け支援を実現させる考えを示した。

法案は「全てを実現していないが前進だ」と述べた。

法案を支持した共和党のハル・ロジャース下院議員は「公平な歩み寄りを反映している」と可決を評価した。

1月3日までの現行議会にとっては最後の大型法案となる公算が大きい。

共和党のマコネル上院院内総務はコロナ救済策の正味のコストは約3500億ドルで、5000億ドル強の財源は未使用資金の活用だと説明した。

中小企業向け支援策「給与保護プログラム(PPP)」を約2840億ドル拡充し、学校、航空業界、交通システム、ワクチン分配の支援金も盛り込まれた。

PPPに関し、上場企業を対象から除外すると定めた。

トランプ大統領のファミリー企業であるトランプ・オーガニゼーションが過去に支援を受けたとの報道がある中、法案は大統領や閣僚、議員などの開示義務を規定し、今後は融資を受けることを禁止している。

また、州・地方政府が新型コロナワクチンを配布するための資金として87億5000万ドルを盛り込んだ。

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