タイ、ワクチン接種とコロナ景気刺激策を推進へ=首相
ロイター / 2021年9月22日 18時3分
9月22日、タイのプラユット首相は、新型コロナウイルス感染拡大に対し、ワクチン接種を加速するとともに、影響を和らげるための緊急景気刺激策を導入すると表明した。バンコクで6月2日撮影(2021年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[バンコク 22日 ロイター] - タイのプラユット首相は22日、新型コロナウイルス感染拡大に対し、ワクチン接種を加速するとともに、影響を和らげるための緊急景気刺激策を導入すると表明した。
同国ではこれまでに150万人以上の感染者と1万5000人の死者が報告されており、うち約99%が今年4月以降に集中している。
首相は国家経済社会開発委員会(NESDC)が開いた記者会見で、急速な情勢の正常化を見込んでいると説明。「人々ができるだけ早期に通常の生活に戻れるよう、政府は危機の解決に全力を尽くす」と述べた。
タイに居住する推定7200万人のうち、ワクチン接種が完了したのは22%にとどまる。当局は観光客の受け入れを全面再開するまでに接種率を高めたい考えだ。
政府はこれまで、今年承認された5000億バーツを含め、1兆5000億バーツ(450億ドル)の借り入れによる一連のコロナ対策を導入。今週には必要な際に借り入れを増やすため公的債務上限を引き上げた。
中銀総裁は先月、追加で1兆バーツの景気支援が必要だと述べた。
NESDCは、昨年が6.1%のマイナスだった成長率は今年に0.7─1.2%のプラスになると予測。ダヌチャ・ピチャヤナン長官は、一部の業界は改善し、サービスセクターを中心とする一部は依然改善しない「K字型」回復になるとした上で、「危機による雇用喪失と所得減のため貧困者数が増える傾向にある」と述べた。
また、企業が全面的に事業を運営できない中、政府の歳入徴収が制約に直面し、国家開発に向けた財政能力が制限されているとした。
さらに、テクノロジーとイノベーションを備えた経済の転換に向け、2022年10月から5カ年の経済社会開発計画を準備していると付け加えた。
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