情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨
ロイター / 2021年9月23日 5時55分
米連邦準備理事会(FRB)は21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、テーパリング(量的緩和の縮小)着手が「近く」正当化される公算が大きいとの見解を示した。6月撮影(2021年 ロイター/Graeme Jennings)
[22日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、テーパリング(量的緩和の縮小)着手が「近く」正当化される公算が大きいとの見解を示した。
パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。
*FRB、目標の達成に強くコミット
*景気回復完了まで、FRBの措置は金融政策による経済支援を確実にする
*年内、堅調なペースでの成長が続く公算大
*一部産業では短期的な供給の制約が活動の足かせとなっている
*見通しは修正されたが、FRBは依然速いペースでの経済成長を予想
*労働需要は非常に旺盛
*失業率は雇用不足を誇張
*新型コロナウイルスを巡る懸念が引き続き雇用の伸びの重しとなっているが、時間と共に軽減されるだろう
*FOMCは引き続き、雇用市場の改善継続を想定
*インフレは上昇し、数カ月高止まりした後、鈍化する公算が大きい
*インフレ率は依然、長期的な目標まで低下すると予想
*インフレ率には上向きのリスクがある
*ボトルネックや人材不足、予想以上に大きく長く続く可能性
*長期的なインフレ期待を示す指標、依然として長期的なインフレ目標と一致
*持続的なインフレ率の上昇が懸念される場合、FRBは確実に対応する
*経済見通しに対するリスクは依然として存在する
*条件が満たされた後の適切な資産買い入れ縮小ペースについて議論した
*経済が軌道に乗っていれば、資産買い入れの縮小は来年半ばに完了する可能性
*テーパリングに向けたインフレに関する基準を達成
*FOMC当局者の多くは、雇用に関する基準を達成したと判断、(パウエル議長)自身は「ほぼ達成された」との見解
*FOMC声明の文言、早ければ次回会合でテーパリングの基準を満たす可能性があると示唆
*インフレ見通しは小幅上昇修正、(供給の)ボトルネックや(人材の)不足が本格的に解消されていない状況を反映
*インフレ見通し、目標2%の「極めて小幅」なオーバーシュートを示す
*テーパリングの時期やペース巡り、FOMCでは極めて幅広い支持
*金融安定への懸念を踏まえ、より早期のテーパリング開始を望む向きもある
*テーパリング、来年半ばごろの完了が適切
*テーパリングを開始しても、利上げ開始の条件整うには程遠い
*労働市場には依然かなりのスラック(緩み)残る
*ダラス地区連銀のカプラン総裁とボストン地区連銀のローゼングレン総裁の株取引は認識していなかった
*FRBの規定は不十分だったとみられており、規定や基準は厳格化される
*FRBが倫理基準の見直しをいつ終了するかというスケジュールはない
*倫理上の課題にうまく対処できたと振り返ることができるようになることを望む
*デルタ株の感染拡大は復職する人々に影響を与えた
*デルタ株はサービス業にも影響を与えた
*人々の復職には時間がかかるかもしれないが、2020年2月時点で働いていた人々は否応なく仕事に戻るだろう
*デルタの影響により8月には雇用の回復が起こらなかった
*経済が引き続き予想通りに推移すれば、次回の会合ではテーパリングを進めることができる
*FOMC当局者の多くはテーパリングに向けた雇用に関するハードルはすでに満たしていると考えている
*テーパリングを進めるのに非常に堅調な雇用統計は必要ない
*テーパリングには「適切な」雇用統計を確認したい
*利上げのハードルはテーパリングのハードルよりはるかに高い
*最大雇用を評価する際、異なる人口動態に関する指標を見極める
*適切なタイミングでの債務上限引き上げが極めて重要
*米金融ウェルズ・ファーゴの問題解決に向けた取り組みを注視
*中国恒大を巡る問題は中国固有のもよう
*バイデン大統領によるFRB議長再任の可能性についてはコメント控え、「現時点で明らかにすることは何もない」
*バランスシートなど巡り、テーパリング終了後に対応したい
*インフレ期待は極めて重要、大幅に高まればFRBは対応する
*テーパリング完了前の利上げ開始は想定せず
*適切であれば、テーパリングのペースを加速、もしくは減速へ
*テーパリングは段階的となる
*中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行巡り、積極的に精査している
*CBDC巡る報告書を近く公表へ
*FRBはCBDC巡りまだ決定していない、利点がリスクを上回るかどうかが決定的な試金石
*CBDC発行には幅広い支持が必要
内容を追加して再送します。
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