第3四半期の英GDP確報値、前期比+1.1%に下方修正
ロイター / 2021年12月22日 18時43分
英国立統計局(ONS)が22日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)確報値は前期比1.1%増と、速報値の1.3%増から下方修正された。写真はロンドンの金融街、10月撮影(2021年 ロイター/Hannah McKay)
[ロンドン 22日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が22日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)確報値は前期比1.1%増と、速報値の1.3%増から下方修正された。
多くの新型コロナウイルス規制が解除された第2・四半期の5.4%増から鈍化した。
英国ではオミクロン株の感染が拡大しており、第4・四半期のGDPが減速すると予想されている。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ベサニー・ベケット氏は「英経済は、新型コロナの新たな波が訪れるごとに、制限措置にうまく対処できるようになってきているが、来年1月に規制が強化される可能性があり、GDPの見通しは一段と悪化している」と述べた。
ONSによると、家計部門はロックダウン(都市封鎖)の際に貯蓄した資金を消費に回している。貯蓄率は可処分所得の8.6%で、第2・四半期の約11%から低下した。
ONSの幹部は「医療と美容室が大幅に下方修正された。エネルギー部門も9月に当初の推定以上に縮小した」と指摘。
2020年のGDPは9.7%減から9.4%減に修正された。GDPの水準は2019年末を1.5%下回った。速報値では2.1%下回っていた。
第3・四半期の企業投資は前期比2.5%減。新型コロナ流行前の水準を12%近く下回っている。
同時に発表となった第3・四半期の経常収支は、赤字幅が244億ポンドに拡大した。モノの輸出減少と輸入増加のほか、海外企業が対英投資で得た所得も拡大した。
ロイターがまとめた市場予想は156億ポンドの赤字だった。
経常赤字は対GDP比で4.2%。第⒉・四半期の2.3%から急増した。
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