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NY市場サマリー(22日)円下落、利回り低下 米株横ばい

ロイター / 2023年9月23日 6時26分

[22日 ロイター] -

<為替> 世界中の企業活動に関する最新の指標で米経済が他の主要国と比べ優位にあることが示され、ドル指数が上昇した。

一方、日本円は日銀が21―22日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したことを受け下落。政府・日銀が円の下支えに介入を行うのではないかとの観測が高まっている。

この日に米S&Pグローバルが発表した9月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.1と8月の50.2からわずかに低下。ただ米経済はこれまでのところ、連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げで景気後退が引き起こされるとの予想を覆し続けている。

これに対し、S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏のHCOB総合購PMI速報値は47.1。第3・四半期のユーロ圏経済はマイナス成長となる可能性が高く、近い時期のプラス成長は見込めないという。

トレーダーXの市場アナリスト、マイケル・ブラウン氏は「米経済は世界の他の国を上回る成長を続けており、当面はこうした状態が続く」とし、「外国為替市場の焦点は、どの中央銀行が政策金利を一番長くターミナルレート(政策金利の最終到達点)にとどめるかに移っているため、米国以外の先進国の成長が持続的に回復しない限り、ドルに対し中期的に弱気になるのは難しい」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.2%高の105.6。一時は105.78まで上昇した。週初からは約0.3%高。10週連続で上昇し、連続での上昇は約10年ぶりの長さとなった。

円は対ドルで一時148.42円まで下落。終盤の取引では148.375円。アナリストによると、市場では150円が政府・日銀の防衛ラインとして意識されている。

英ポンドは0.47%安の1.2237ドルと、前日に付けた約6カ月ぶりの安値(1.22305ドル)近辺。イングランド銀行(英中央銀行)は前日、政策金利を5.25%に据え置くと決定。据え置きは2021年12月以来初めてだった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 10年国債利回りが低下した。一時は米連邦準備理事会(FRB)が示したタカ派姿勢を受けて16年ぶりの高水準を付けていた。

米連邦準備理事会(FRB)は9月19─20日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%で据え置いた。その上で、多くの当局者が年内あと1回の0.25%ポイント利上げを想定しているとした。

この予測は、依然として好調な経済に対するFRBの自信を反映しているとみられる。FRBの引き締めサイクルが終わりに近づいていることも、成長期待を高めている。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、ガイ・レバス氏は、「FRBが退き経済にブレーキをかける必要がなくなったことで、長期金利は明らかに上昇する可能性がある」と述べた。

指標となる10年債利回りはこの日、一時2007年11月以来の高水準となる4.508%に達した。終盤は4.440%まで低下した。

2年債利回りは5.123%まで低下した。21日には06年7月以来の高水準となる5.202%を記録した。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス68bpだった。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、年内に追加利上げが行われる可能性は約50%程度にとどまるとみている。

バンク・オブ・アメリカの金利ストラテジストは22日、「パウエルFRB議長は、金利が十分に制限的であるとはまだ確信していない。金融政策が十分に制約的でないことは、金利上昇を意味する」と記した。

また来週には、財務省が総額1340億ドルの国債入札を実施するため、利回り上昇圧力がかかる可能性もある。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> ほぼ横ばいで取引を終えた。今週は指標10年国債利回りが16年ぶり高水準を更新し、米連邦準備理事会(FRB)がタカ派的な見通しを示すなどしたことを受け、波乱の1週間だった。主要3指数はほぼ横ばいで推移したが、終値は小幅下落となった。

S&P総合500種とナスダック総合は週間の下落率が3月以来最大となった。

ホライゾン・インベストメンツでポートフォリオ・マネージメントを担当するザカリー・ヒル氏は「今週は、FRBのメッセージと楽観的すぎる株式投資家との衝突があった。週を通じての株価の動きは、その現実を消化するためのものだった」と語った。

一方、ダコタ・ウェルスのシニア・ポートフォリオ・マネージャー、ロバート・パブリク氏は「ソフトランディングに不利に働く要因は多くあり、FRBはそれを思い起こす必要がある。金利を上げれば、景気後退に追い込まれる可能性がある」と述べた。

S&P500の主要11セクターでは、情報技術とエネルギー以外が下落した。一般消費財の下げがきつかった。

フォード・モーターが1.9%上昇。全米自動車労働組合(UAW)は22日、同社との交渉に実質的な進展があったとした。

ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードは1.7%上昇。英国の競争・市場庁(CMA)は22日、米マイクロソフトがアクティビジョンの買収認可を取得するために提示した改善策について、買収認可への「扉を開く」ものだと表明した。

PDDホールディングスや電子商取引大手JDドットコム(京東集団)など中国企業の米国上場株は2─4%上昇した。景気回復の兆しを好感した。

アリババは5.0%急伸。同社の物流部門が早ければ来週にも香港市場への新規上場(IPO)申請を計画しているとブルームバーグが報じた。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.12対1の比率で上回った。ナスダックでも1.29対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は94億7000万株。直近20営業日の平均は100億9000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米長期金利の低下を受け、反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比6.00ドル(0.31%)高の1オンス=1945.60ドル。米長期金利の指標である10年債利回りは前日に2007年11月以来約16年ぶりの高水準まで上昇したものの、この日は低下。金利を生まない資産である金は買いが優勢となった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ロシアによる石油製品の一時輸出停止に伴う需給逼迫(ひっぱく)懸念が続く中を反発した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は前日比0.40ドル(0.45%)高の1バレル=90.03ドル。12月物は0.03ドル安の88.35ドルとなった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 148.37/148.39

始値 148.25

高値 148.43

安値 147.97

ユーロ/ドル NY終値 1.0652/1.0656

始値 1.0634

高値 1.0671

安値 1.0636

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 93*13.50 4.5285%

前営業日終値 93*02.00 4.5520%

10年債(指標銘柄) 17時04分 95*17.00 4.4377%

前営業日終値 95*06.50 4.4800%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*05.25 4.5656%

前営業日終値 98*30.25 4.6160%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*25.38 5.1119%

前営業日終値 99*23.25 5.1480%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33963.84 -106.58 -0.31

前営業日終値 34070.42

ナスダック総合 13211.81 -12.18 -0.09

前営業日終値 13223.99

S&P総合500種 4320.06 -9.94 -0.23

前営業日終値 4330.00

COMEX金 12月限 1945.6 +6.0

前営業日終値 1939.6

COMEX銀 12月限 2384.4 +15.7

前営業日終値 2368.7

北海ブレント 11月限 93.27 ‐0.03

前営業日終値 93.30

米WTI先物 11月限 90.03 +0.40

前営業日終値 89.63

CRB商品指数 285.9946 +0.0645

前営業日終値 285.9301

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