ムーディーズ、英国の見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更

　ムーディーズ・インベスターズ・サービスは１０月２０日、英国の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更した。７月３１日、ロンドン中心部で撮影（２０２３年　ロイター/Hollie Adams）

[２０日 ロイター] - ムーディーズ・インベスターズ・サービスは２０日、英国の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更した。トラス前政権が昨年発表した予算案を受けて市場のボラティリティーが高まったが、政策を巡る予測可能性は改善したと説明した。

トラス前政権は昨年９月、財源の手当てを欠く減税策を盛り込んだ「ミニ予算」を発表し、市場のボラティリティーが高まった。結局、同氏は辞任することになった。ムーディーズはこの時に英国の見通しを変更した。

後任のスナク首相は昨年１０月に就任した際に前政権の政策決定を撤回し、英経済の安定を取り戻すことを確約した。

ムーディーズは「昨年ミニ予算を巡り不安定性が高まったが、政策の予測可能性は回復している」と指摘。同国の格付けは「Ａａ３」に据え置いた。