ロシア国防省、バルト海の領海線見直し案削除 周辺国の懸念表明後
ロイター / 2024年5月23日 0時6分
5月22日、ロシア国防省は、バルト海におけるロシア領海の境界線の修正を提案した。バルト海に面するフィンランドとリトアニアは強く反発している。写真はフィンランドのストゥブ大統領。ベルリンで8日撮影(2024年 ロイター/Annegret Hilse)
Guy Faulconbridge Stine Jacobsen
[モスクワ/コペンハーゲン 22日 ロイター] - ロシア国防省は、バルト海におけるロシア領海の境界線の修正案を公式ポータルサイトに掲載した。フィンランド、スウェーデン、リトアニア、エストニアなどバルト海に面する北大西洋条約機構(NATO)加盟国が懸念を示した後、同案は22日にサイトから削除された。
同案の削除に関する説明はなく、現時点でロシア国防省のコメントは得られていない。
サイトに掲載された21日付の政令草案は、フィンランド湾東部にあるロシア領の島々の周辺と、カリーニングラード周辺の境界線を調整することを提案。承認されれば、政令は2025年1月に発効するという。
ロシア国防省は境界線を調整する理由として、1985年に当時のソビエト連邦が行った境界線の測定は20世紀半ばの海図を使用しており、より現代的な地図座標に完全には対応していないと説明。ただ、境界線がどのように調整されるのか、バルト海周辺の他の諸国と協議が行われたのかは、政令草案では明らかにされていなかった。
スウェーデンのクリステション首相は通信社TTに対し「ロシアは新たな境界を一方的に決めることはできない」と述べた。
フィンランドのストゥブ大統領は「フィンランド湾の海域の定義に関するロシアメディアの情報を調査している」とした上で「状況を注視している。この件に関してロシアから何らの接触もない」と述べた。
リトアニアのランズベルギス外相は「北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)に対する明確なエスカレーションであり、適切かつ断固として対処すべき」とした。
エストニアのツアフクナ外相は「一見すると、ばかげた考えのようだ」と述べた。
この記事に関連するニュース
-
米紙、停戦条約の草案入手 ロシアとウクライナ22年に協議
共同通信 / 2024年6月16日 8時28分
-
ロシア、戦術核兵器訓練を拡大 イスカンデルミサイル使用
ロイター / 2024年6月12日 19時29分
-
ベラルーシ、ロシアの戦術核演習の第2段階に参加
ロイター / 2024年6月11日 3時52分
-
米、ウクライナによるロシア領内への米供与兵器使用を容認=国務長官
ロイター / 2024年6月1日 2時41分
-
NATO事務総長、武器使用制限解除巡るプーチン氏の警告を一蹴
ロイター / 2024年6月1日 2時32分
ランキング
-
1Z世代の部下たちの「ありえない言い訳」 ミレニアル上司はお手上げ
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月21日 14時10分
-
2ミサイル15万発を保有のヒズボラ、イスラエルの対空システム「アイアン・ドーム」破る可能性
読売新聞 / 2024年6月21日 11時7分
-
3ウクライナに北朝鮮兵不要=武器供与巡り韓国に報復示唆―ロシア大統領
時事通信 / 2024年6月21日 7時46分
-
4ウクライナ「楽な夏にならず」=ロシアが7月大規模攻勢か―NATO当局者
時事通信 / 2024年6月21日 14時9分
-
5中国海警局が「海賊行為」、おの振り回す フィリピンが動画公開
AFPBB News / 2024年6月21日 15時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)