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焦点:トランプ陣営、ハリス氏に着々照準 「単なる代役にあらず」と警戒

ロイター / 2024年7月22日 14時45分

 米共和党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領(写真)はバイデン大統領よりもハリス副大統領の方が負かしやすいと豪語したが、ハリス氏の挑戦によってトランプ氏有利と思われていた大統領選は形を変えることになる。7月20日、ミシガン州グランド・ラピッズで撮影(2024年 ロイター/Tom Brenner)

James Oliphant Helen Coster Nathan Layne

[21日 ロイター] - 米共和党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領はバイデン大統領よりもハリス副大統領の方が負かしやすいと豪語したが、ハリス氏の挑戦によってトランプ氏有利と思われていた大統領選は形を変えることになる。

選挙戦撤退を表明したバイデン氏は後継候補としてハリス氏を支持すると述べた。

関係筋がロイターに語ったところによると、トランプ陣営は数週間前からハリス氏が対抗馬になることを想定。ハリス氏をバイデン氏の移民政策と結び付けて批判することを示唆している。

第2の批判ポイントは経済だ。世論調査では常に米国民が食費や燃料費の高騰、高金利に不満を抱いていることが示されている。

トランプ氏のアドバイザーは先週の共和党全国大会で匿名を条件に「彼女はバイデン構想の副操縦士だ」と語った。

トランプ氏を支援するスーパーPAC(政治活動委員会)「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」は21日、アリゾナ、ジョージア、ネバダ、ペンシルベニアの激戦州で放映する予定だった反バイデンTV広告を取りやめ、ハリス氏を攻撃する広告に差し替えると発表した。

30秒の広告は、ハリス氏がバイデン氏の衰えを隠していたとし、バイデン政権のこれまでの政策をハリス氏のみに押し付ける内容。「カマラ(・ハリス氏)はジョー(・バイデン氏)が仕事をできないことを知っていた。彼女がもたらしたのは国境侵犯、暴走するインフレ、アメリカンドリームの死だ」とナレーターが語っている。

トランプ氏は20日にミシガン州で開いた集会で、ハリス氏に対して侮辱的な言葉を口にした。「私は彼女を『笑いのカマラ』と呼んでいる。笑うのを見たことがあるか?彼女はクレイジーだ。笑うのを見ればよく分かる。彼女は常軌を逸している」。

<支持率は拮抗>

民主党は今後の方針を決定していない。バイデン氏はハリス氏を支持しており、党大統領候補に選ばれる保証はまだないものの、ハリス氏が候補になれば予期せぬ形で選挙戦が変わるかもしれない。

黒人女性でアジア系のハリス氏(59)は78歳のトランプ氏との間にまったく新しいダイナミズムを生み出し、世代・文化的な対照が際立つだろう。米国は248年の歴史で女性を大統領に選出したことがない。

民主党のストラテジストであるロデル・モリノー氏は、元検察官でカリフォルニア州司法長官と上院議員も務めたハリス氏について「長年の訴訟経験を活かし、世論という法廷でトランプを効果的に訴追できるだろう」と話す。

共和党のストラテジストであるチップ・フェルケル氏は、ハリス氏が異なる有権者層にアピールする可能性があるとして、トランプ陣営がハリス氏を単なる代役と考えるのは間違いだと警告した。

一方で、共和党の政治コンサルタント、ジャネット・ホフマン氏はハリス氏について、バイデン氏との親密な関係が足かせになると指摘。「(ハリス氏は)米国が求めている変化の代表ではない」と述べた。

最近の世論調査ではハリス氏とトランプ氏の直接対決を仮定した場合の支持率は拮抗。今月15─16日のロイター/イプソス調査によるといずれも44%だった。

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