午後3時のドルは横ばい145円前半、日米イベント控え様子見
ロイター / 2024年8月22日 15時50分
8月22日 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(145.26/31円)から横ばいの145円前半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)
Mariko Sakaguchi
[東京 22日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(145.26/31円)から横ばいの145円前半で取引されている。あすの植田和男日銀総裁やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を控えて内容を見極めたいとの見方から、様子見姿勢が広がり、ドルは小動きとなった。
ドルは朝方に一時144円後半まで下落した後は、じりじりと145円台半ばまで上昇に転じた。値ごろ感から買い戻しが入ったほか、日経平均株価が一時400円超高となるなど堅調に推移し、クロス円を中心に円売り圧力がかかったことも、ドルのサポート要因となった。仲値公示に向けては、実需の売り買いが交錯したものの、明確な方向感はでなかった。午後に入り、日経平均株価の上げ幅縮小を眺めて、ドルも小幅に売られた。
ドルは前日に一時144.46円付近と8月7日以来の安値を付けた。雇用統計の基準改定値で3月までの1年間の就業者数が大幅下方修正されたことや7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて、9月の米利下げ観測が強まった。
「9月の利下げ織り込みは進んでいるにも関わらず、ドルは大きく反応した。ドル売りポジションに傾ける市場参加者が多いようだ」と、SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は指摘する。
足元のドル指数は101.21付近と、23年12月以来の低水準で推移。その受け皿としてユーロ/ドルは1.145ドル付近と23年7月以来の高水準で推移している。
米労働市場への懸念や9月の米利下げ観測に加えて「株高によるリスクオンのドル売りが入っている可能性がある」と、オーストラリア・ニュージーランド銀行の外国為替・コモディティ営業部ディレクター、町田広之氏は指摘する。
町田氏は、ドル指数が今後23年と24年のサポートラインとなっていた100付近を下抜ける可能性があるとし、「ドル安が進めば、ユーロや豪ドルは素直に買われる。円は買われるものの、リスクオンの円売りも同時に出やすい。このため、(ドル/円は)140円を割れる展開になりにくい」とみる。
あすの衆参両院の閉会中審査での植田和男日銀総裁の答弁に市場の関心が集まる。SBIリクイディティの上田氏は「タカ派姿勢を維持できれば、8月6日の安値143円後半を割れる可能性がある」とする一方、「当たり障りない発言にとどまれば、145円を中心とした推移、ハト派姿勢を示した場合は148円付近まで水準を戻してもおかしくない」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 145.26/145.27 1.1142/1.1143 161.86/161.88
午前9時現在 145.12/145.13 1.1155/1.1156 161.88/161.90
NY午後5時 145.26/145.31 1.1150/1.1151 161.94/161.97
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