FRB当局者、追加利下げを支持 ペース巡り見解分かれる
ロイター / 2024年10月22日 12時27分
10月21日、米連邦準備理事会(FRB)の4人の政策当局者は、追加利下げへの支持を表明したが、利下げペースを巡っては見解が分かれた。写真はカンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁。米ワイオミング州ジャクソンホールで昨年8月撮影(2024 ロイター/Ann Saphir)
Ann Saphir
[21日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の4人の政策当局者は21日、追加利下げへの支持を表明したが、利下げペースを巡っては見解が分かれた。
3人の当局者は経済の底堅さと先行き不透感を理由に利下げの適切なペースに関する見解を「控えめ」や「段階的」などの言葉で表現し、ゆっくりと進める方が好ましいとの考えを示した。
一方、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、連銀の政策は「非常に引き締め的」であると感じており、インフレ率が低下し続ける限り、好調な経済が中銀による利下げ継続を妨げるとは考えていないと述べた。
カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は、インフレ率がFRBの目標である2%に向かい、労働市場も正常化しつつあることから、注意深く慎重な利下げへのアプローチを支持する意向を示した。「制約的な政策の緩和には賛成だが、特に政策の最終的な到達点が不透明なことや、金融市場のボラティリティーを助長することを避けたいという私の意向を考慮すると、過度な動きは控えたい」と指摘した。
ダラス地区連銀のローガン総裁もニューヨークで開かれる米証券業金融市場協会(SIFMA)年次会議前の講演で同様の発言をした。
「経済が私の足元の予想通りに進展すれば、より正常または中立的な水準に向けて政策金利を徐々に引き下げる戦略が、リスク管理およびFRBの目標達成に寄与する可能性がある」と言明。「経済は力強く安定的に推移している」とした一方で、労働市場のリスクの高まりやFRBのインフレ目標に対する継続的なリスクを巡り「見通しには依然として大きな不確実性が残る」とし、FRBは「必要に応じて機敏かつ積極的に調整する必要がある」と述べた。
ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、向こう数四半期にわたり「緩やかな」利下げを予想しているとの見解を改めて示した。ただ、労働市場が急激に悪化すれば、迅速な利下げを主張する可能性があるとした。
一方、デイリー総裁は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューに応じ、FRBが利下げを停止することを示す兆候は見られていないと述べた。インフレ率の低下につれて利下げを続ける必要があり、そうでなければ政策が過度に引き締まり、労働市場に打撃を与えるリスクがあると指摘した。
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