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米上院、約5000億ドルの新型コロナ対策第4弾を可決 中小企業を支援

ロイター / 2020年4月22日 9時40分

 米上院は、4840億ドルの新型コロナウイルス追加対策法案を21日に全会一致で可決した。法案は下院に送られ、23日に採決される見通し。昨年11月撮影(2020年 ロイター/YARA NARDI)

[ワシントン 21日 ロイター] - 米上院は、4840億ドルの新型コロナウイルス追加対策法案を21日に全会一致で可決した。法案は下院に送られ、23日に採決される見通し。トランプ大統領は迅速な法案成立を要請している。

同法案は新型コロナ対策第4弾で、中小企業向けの追加支援や病院への支援が盛り込まれている。ホワイトハウスと議会指導部が同日、合意に達し、上院で速やかに可決された。法案は議会に出席した少数の上院議員による発声投票で承認された。

米国の新型コロナ対策は第4弾を含め、約3兆ドルに上る。

今回の対策の柱は、新型コロナ感染拡大により打撃を受ける中小企業向け追加支援。州・地方政府への追加支援は盛り込まれておらず、今後の法案に持ち越された。

対策の内訳は、中小企業向け融資プログラムに3210億ドル、中小企業向け緊急災害融資プログラムに600億ドル、病院向けに750億ドル、全国的な新型コロナ検査に250億ドルなどとなっている。

先に決定された約3500億ドルの中小企業緊急融資制度は、既に資金が底を突いていた。同制度については、規模が大きめでコネがある企業に多くの資金が回ったとの批判があった。

実際、批判にさらされたハンバーガーチェーンのシェイクシャック は20日、受け取った1000万ドルの融資を返還すると表明した。

これについて民主党のシューマー上院院内総務は、今回の追加支援のうち1250億ドルは家族経営やマイノリティが経営する店舗に提供されると述べた。

議会はすでに第5弾の対策法案の策定に取り組んでいる。シューマー氏は、3月27日に成立した2兆3000億ドルの経済対策と「同程度の規模」になる可能性があると述べた。

第4弾について共和党は当初、中小企業向けの追加支援のみを盛り込むよう主張していたが、協議の結果、民主党が求めていた病院など医療関連施設などへの支援や、新型コロナ検査体制を整備するための資金も含まれた。ただ、民主党が要求した州・地方政府への資金支援の拡充やインフラ投資は入らなかった。

しかし、トランプ大統領はツイッターへの投稿で、州・地方政府の支援に関する協議に関与する意向を示し、インフラ投資を次の法案に入れる方法を探ると表明した。

次の新型コロナ対策法案でも、向こう数週間にわたって再び厳しい協議が行われそうだ。民主党はコロナ検査や感染者の接触歴追跡をさらに進めることを求め続ける見込み。

第4弾の法案を巡り23日に見込まれる下院採決では、共和党がファストトラック手続きに反対したため、大半の議員がワシントンに戻る必要がある。

上院は、次回の定例立法セッションを5月4日に開く予定となっている。

*内容を追加して再送します。

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