世界のCEO、「U」字型の景気後退を予想 存亡の危機も=調査
ロイター / 2020年4月22日 12時17分
4月22日、経営者団体のYPOが世界109カ国の企業経営者3534人を対象に実施した調査で、企業経営者の約60%が、景気回復までの期間が長びく「U」字型リセッション(景気後退)を予想していることがわかった。写真はニューヨークの7番街で7日撮影(2020年 ロイター/Mike Segar)
[シンガポール 22日 ロイター] - 経営者団体のYPOが世界109カ国の企業経営者3534人を対象に実施した調査で、企業経営者の約60%が、景気回復までの期間が長びく「U」字型リセッション(景気後退)を予想していることがわかった。また、多くの経営者が企業の存続を危ぶんでいるという結果になった。
調査は4月15日─19日に実施した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世界的に1930年代の大恐慌以来の経済危機が起きる可能性があり、22%はリセッションに二番底があると見込んでいる。
11%が、新型ウイルスは自社の存続の危機にかかわるリスクだとし、40%はパンデミック(世界的な大流行)が深刻な脅威をもたらすと回答。
シドニーでヘルス事業を営むアスペン・メディカルの会長、グレン・キーズ氏は「このような危機は100年以上なかった。著名企業でも生き残れないところがあるだろう」と述べた。
接客・飲食業界では事業存続の危機にあるとの回答が最も多く、41%。航空業界では30%、卸売・小売業界では19%だった。
約60%の経営者が、業績への悪影響は1年以上にわたって続くと予想。また25%が、従業員数を現在より20%以上削減すると回答した。
YPOのスコット・モーデル代表は「世界中の企業経営者が、極めて短期間に状況が一変したと考えている。我々は危険が多く針路図のない荒波の中にあり、いくつかの企業はその存続自体が危機に瀕している」と指摘した。
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