原油暴落の打撃、中南米産油国ではメキシコやベネズエラなど際立つ
ロイター / 2020年4月22日 12時36分
4月22日、21日の北海ブレント原油先物<LCOc1>は25%下落し、約20年ぶりの安値に。前日には大規模な供給過剰や新型コロナウイルス流行による需要減を背景に米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物<CLc1>が1バレル=マイナス40ドルまで下げた。写真はカナダで2014年7月撮影(2020年 ロイター/Todd Korol)
[メキシコ市 21日 ロイター] - 中南米の主要な原油グレードの価格が今週、指標となる原油先物価格が暴落したことを受けて急落し、既に低迷している地域の市場に追い打ちをかけている。複数のトレーダーが21日、ロイターに明らかにした。
21日の北海ブレント原油先物
メキシコ、エクアドル、ベネズエラの原油価格も連られた。ここ数週間は高ボラティリティーでトレーダーが取引に後ろ向きとなっており、主要な域内グレードは事実上、取引停止となっている。
中南米地域は重質原油を中心に日量約500万バレルを輸出。最大の輸出先は米メキシコ湾岸となっている。輸出の約半分は長期供給契約に基づく一方、残りの半分は公開市場でのスポット取引経由となっている。
マヤ重質原油などを含むメキシコの石油輸出バスケット価格は20日、1バレル=マイナス2.37ドルで取引を終えた。
トレーダーによると、ベネズエラのメレイ原油のスポット販売価格(マレーシア沖での積み替え手数料後)はわずか1─2ドルでオファーされている。
エクアドルのナポ重質原油6月渡しは21日、WTIを6ドル下回る価格で取引され、オリエンテ中質原油はWTIを約4ドル下回った水準。これらは最終的なスポット価格が1バレル=6─9ドルであることを意味する。これら2つのグレードは米WTIに連動している。
コロンビアとブラジルの原油はプラス圏を維持。完全にブレントに連動しており、1バレル=9─15ドルとなっている。
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