アジア株式市場サマリー（22日）

［２２日　ロイター］ - 中国株式市場は４日続伸。中国の資本市場改革に支援された。ただ、米中対立の激化で伸び悩んだ。

上海総合指数<.SSEC>終値は１２．２６８８ポイント（０．３７％）高の３３３３．１６３５。

上海と深センの株式市場に上場する有力企業３００銘柄で構成するＣＳＩ３００指数<.CSI300>終値は２３．４０３ポイント（０．５０％）高の４７１４．４４５。一時は２．１％高まで上値を伸ばした。

両指数とも先週の大幅安の大半を回復した。

中国は２２日、上海市場の主要株価指数の見直しを３０年ぶりに行い、「科創板（スターマーケット）」に上場するテクノロジー企業を追加する一方、リスクの高い企業を除外。新規上場銘柄の組み入れを見送った。

ハイテク株が上昇をリードし、創業板（チャイネクスト）総合指数<.CNT>は１．１９％高。

香港株式市場は大幅下落。米中の緊張が高まる兆しを嫌気した。

ハンセン指数は２．２５％安と６月１１日以来の大幅な下げを記録した。

中国外務省は定例会見で、米国から突然、ヒューストンの領事館を閉鎖するよう通告されたと発表、米国の措置を強く非難し、対抗措置を講じる可能性を示唆した。

また、サイバー攻撃で情報を窃取したとして米政府が中国人２人を起訴したことについて、米国はサイバー犯罪を巡る中国批判を即刻停止するよう求めた。

シドニー株式市場は反落して引けた。ヘルスケア株が下げを主導した。オーストラリア国内の新型コロナウイルス感染者数が過去最多となり、投資家心理を押し下げた。

過去２４時間の感染者数は５０１人を記録。新型コロナウイルスの感染が広がった今年３月以降で最多となった。感染者のうち首都メルボルンを抱えるビクトリア州が約９７％を占めた。[nL3N2ET11T]

コムセックの市場アナリスト、スティーブン・ダリアン氏は「人口約５００万人のメルボルン市では、既にロックダウン（都市封鎖）が導入されている。しかし感染者数は減少しておらず、少し懸念される」と指摘した。

ビクトリア州に隣接するニューサウスウェールズ州では１６人が新たに感染した。市中感染が広がり、これまで感染が確認されていなかった場所で発生したことから厳戒態勢が引かれた。

ダリアン氏は「国内最大の州、ニューサウスウェールズの感染者数は多くなかったものの、現状が制御不能になる可能性があることを誰もが理解している」と説明した。

ヘルスケア関連株指数<.AXHJ>は３．２％安。下落率は今年５月２７日以来の大きさだった。主要構成銘柄であるバイオ製薬大手ＣＳＬ と人工内耳メーカーのコクレア がいずれも４％近く下げた。

(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)