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中国企業10社以上が資金調達延期へ、緩和された規則の定義厳格化で

ロイター / 2020年3月23日 17時57分

中国の金融規制当局が、今年2月中旬に発表した上場企業向けのリファイナンス規則の緩和に関する一部の定義を厳格化し、その結果、少なくとも10社の中国企業が私募による資金調達計画を先送りするか、あるいは計画を変更する方針であることが明らかになった。写真は2月10日、ボスニア・ヘルツェコビナのサラエボで撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[上海/香港 23日 ロイター] - 中国の金融規制当局が、今年2月中旬に発表した上場企業向けのリファイナンス規則の緩和に関する一部の定義を厳格化し、その結果、少なくとも10社の中国企業が私募による資金調達計画を先送りするか、あるいは計画を変更する方針であることが明らかになった。

この規制緩和は2月14日に中国証券監督管理委員会(証監会、CSRC)が打ち出した。企業による資金調達を容易にし、新型コロナウイルスの感染拡大による打撃を軽減することなどが狙いで、深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板(チャイネクスト)」で私募による資金調達に義務付けられていた収益性基準の廃止や、価格設定の柔軟化などが柱になっている。

それによると、「戦略的投資家」に分類される投資家のみが緩和された規則を利用できる。しかし、その定義がはっきりしなかったため、多くの企業が主要幹部や無関係のファンドマネジャーを「戦略的投資家」に指名。法律の専門家やアナリストの間では、企業の内部関係者が自社の株式を安いうちに買い、その後高値で売り抜けるという「抜け穴」があるのではないか、との懸念が浮上していた。

上海証券報によると、2月14日に規則緩和が発表されて以降、130社前後の企業が株式売却計画を発表したが、その約半分が「戦略的投資家」を指名している。

20日夜、CSRCは「戦略的投資家」の定義について、重要資源を保有し、その企業のガバナンス(統治)に参加していなければならないとしたほか、収益性を向上させるための技術力を持っているか、あるいは売り上げを増加させられることが必要との条件も明らかにした。

デントンズ法律事務所のシニアパートナー、フランク・キュー氏は定義が明らかになったことを歓迎し、プライベート・エクイティ・ファンドや投資信託、信託基金や保険商品は「戦略的投資家」ではなく、「金融投資家」に属するとの見解を示し、取締役や幹部を戦略的投資家に指名するのは「常識から見て間違っている」と語った。

22日には、自動車メーカーの瀋陽華晨金杯汽車<600609.SS>や物流会社の上海雅仕事<603329.SS>など数社が、現在のままの資金調達計画では当局の基準を満たさないかもしれないとの見解を示した。

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