トランプ氏、ベネズエラ大統領巡る発言撤回 「退陣の場合のみ会談」
ロイター / 2020年6月23日 10時20分
6月22日、トランプ米大統領はベネズエラのマドゥロ大統領(写真)との会談を検討するとの発言を撤回し、マドゥロ氏の退陣を協議する場合のみ会談する意向を表明した。3月12日、カラカスで撮影(2020年 ロイター/Manaure Quintero)
[ワシントン 22日 ロイター] - トランプ米大統領は22日、ベネズエラのマドゥロ大統領との会談を検討するとの発言を撤回し、マドゥロ氏の退陣を協議する場合のみ会談する意向を表明した。
トランプ氏は米ニュースサイトのアクシオスが21日に掲載したインタビューで、マドゥロ氏との会談を検討する用意があると述べ、野党指導者のグアイド国会議長を暫定大統領として認めたことを重要視しない姿勢を示した。
しかし、22日のツイッターへの投稿で「私の政権は常に自由を支持し、圧政的なマドゥロ政権に反対してきた。マドゥロ氏とは平和的な退陣を話し合う場合のみ、会談する!」とした。
マドゥロ大統領は同日、ベネズエラの国営通信AVNに対し、「トランプ大統領と敬意を持って会談するのに私は前向きだ。(米民主党の)バイデン氏と会談したのと同じようにトランプ氏とも会談できる」と語った。マドゥロ氏は2015年にブラジルのルセフ大統領の就任式の直後に当時副大統領だったバイデン氏と短時間、会談している。
トランプ大統領は2018年にマドゥロ大統領との会談を検討する姿勢を示し、マドゥロ氏側も意欲を見せたが、会談は実現せず、米国は圧力を強化する方針に転じた。
ただ、米政府の一部の当局者は、制裁と外交的取り組みを通じてマドゥロ氏の退陣を実現できなかったことに不満が高まっていると非公式に話しており、トランプ氏のアクシオスへの発言はそういった不満を浮き彫りにした。
米国や大半の西側諸国は、マドゥロ氏が再選された2018年の大統領選で不正があったとし、昨年1月以降グアイド氏をベネズエラの暫定大統領として承認している。
ホワイトハウスは22日、トランプ氏は引き続きグアイド氏をベネズエラの指導者として認定していると説明。マクナニー報道官は「何も変わっていない」とした上でトランプ氏のグアイド氏への信頼は「全く失われていない」と強調した。
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